賃貸・部屋探し

おとり物件(広告)とは?おとり物件のトラブルはなぜ起こるのか?

投稿日:2016年9月7日 更新日:

先日「おとり物件(広告)ではないか?」と、来店されたお客さんとトラブルがありました。

具体的にどういった話だったかというと、まずスーモからの問い合わせで物件の内見を依頼を受けました。

その後、管理会社に空室を確認して、現在は空室である旨をお客さんに伝え、次の日曜日に来店される約束を頂きました。その際に、他の会社の紹介で物件が決まる事もあることを伝えています。

そして、内見当日の日曜日に約束通り来店頂き、その時に管理会社に改めて空室確認を行います。すると、前日の土曜日に部屋が決まってしまったとの事でした。

それで来店されたお客さんが「おとり物件じゃないか!」と怒りだしたのですが、これはおとり物件ではありません。

というわけで、今回は「おとり物件(広告)」について詳しく解説していきたいと思います。

 

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おとり物件(広告)とは?

おとり物件(広告)は、消費者庁では以下のように書かれています。

(1) 取引の申出に係る不動産が存在しないため、実際には取引することができない不動産についての表示(例…実在しない住所・地番を掲載した物件)

(2) 取引の申出に係る不動産は存在するが、実際には取引の対象となり得ない不動産についての表示(例…売約済みの物件)

(3) 取引の申出に係る不動産は存在するが、実際には取引する意思がない不動産についての表示(例…希望者に他の物件を勧めるなど当該物件の取引に応じない場合)

引用:消費者庁

つまり、「本当は存在しない、契約できない物件を、あたかも契約可能というような表示をしている」のが、おとり物件(広告)です。

ちなみに、賃貸の業界では、相場よりも安い家賃や条件良い物件を募集中として、問い合わせや来店させる”おとり”の物件を「おとり物件」と言います。

売買(土地や家)では、おとりになる目玉の土地や家を契約できないのに、広告に掲載することから、「おとり広告」と言う方が一般的です。

消費者庁では「おとり広告」」と書かれているので、正しくは「おとり広告」で、賃貸の場合は「おとり物件」とも言われると考えて頂ければよいのではないでしょうか。

とりあえず、ここでは「おとり物件=おとり広告」で進めています。

 

不動産業者がおとり物件を行う目的

まず、誤解して頂きたくないのは、「すべての不動産屋がおとり物件を行っているわけではない」という事です。

ただ、一部悪質な業者が「未だにおとり物件を行っている」のも事実です。

では「なぜおとり物件を行うのか?」というと、目的は「見込み客の誘致」です。

来店させてしまえば、「営業トークでなんとか決めてしまう」というのが、昔からの不動産業者の営業スタンスです。

こういった昔からの方法、体質のまま、時代の変化を考えずに、営業している不動産業者は結構あります。

 

おとり物件になってしまう、不動産業者側の理由

ただ、先述したように全ての不動産業者がおとり広告を行っているかというと、そういうわけではありません。

私の会社でも、「おとり広告にならないように気を付けている」のですが、冒頭のようにちょっとしたトラブルになってしまうこともあります。

では、なぜそういったことになってしまうのでしょうか?

物件の確認は、リアルタイムで行えない

まず、部屋探しに訪れる不動産会社は仲介会社と呼ばれますが、仲介会社で扱っている物件は、すべてが自社物件ではありません。

どういうことかというと、大家さんAは早く空室を埋めたいので、仲介会社B,仲介会社C、仲介会社Dと、たくさんの仲介会社に依頼をします。

その結果、仲介会社Bが部屋を決めた場合、どうしても仲介会社C、Dが情報を聞くのは、遅くなってしまいます。

そのため、問い合わせがあった昨日は部屋が空いていたけれど、今日の朝には埋まっていたということは実際によくあります。

ポータルサイトの更新のずれ

もうひとつ「おとり物件」のつもりはなくても、おとり物件のようになってしまうケースが「ポータルサイトの更新」です。

今は、賃貸物件を探す方の90%以上は、初めにネットで検索します。

その際に、利用するのは「スーモ」「HOME’S」といった大手のポータルサイトです。

こういったポータルサイトに、不動産会社はお金を払って物件を掲載します。

物件の掲載は、専用の管理画面から行えるのですが、空室だった物件が埋まったので管理画面から情報の変更を行いますが、この更新もリアルタイムでは行われません。

ポータルサイトによっては、WEB上のデータを収集して、まとめて掲載しているところもあるので、今後どうなっていくかわかりませんが、今は1日にまとめて1回更新というような形になっています。(ひどいと1週間に1回とかです。)

そのため、更新のタイミングによっては、空室ではない物件が掲載されてしまうということになってしまいます。

 

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おとり物件で「掲載している業者」と「そうではない業者」の違い

おとり物件の見分け方というとオーバーですが、もしポータルサイトに同じ物件を複数の業者が紹介しているのであれば、それは「本当に募集している物件」です。

逆に、複数の業者が紹介していない物件は、「自社の管理物件」になります。

ようするに「専任」で大家さんから任されている物件ですから、他の業者が紹介出来ないのです。

空室なのに複数の業者が紹介できない理由は「それしかありません」から、一度問い合わせして管理会社がどこなのか確認してみましょう。

管理会社が自社であれば「弊社でしか取り扱っていない物件です」というような、他社に回られないようにアピールしてくるはずです。

そういうアピールがなく、自社管理でもないのであれば、かなり怪しいかもしれませんね。

また、ポータルサイトの更新タイミングのずれなどで誤って掲載されていた場合、きちんとした会社であれば、問い合わせの時点で契約済みだと伝えます。

そういった会社の方が、契約までの誠実に対応してくれそうで安心ですね。

 

おとり物件をおとり調査した会社

東京にある「暮らしっく不動産」という会社が、自社の管理物件をおとり広告で使用されていたので、体当たりのおとり調査を実施しました。

2016-09-07_13h29_23

 

引用:暮らしっく不動産・おとり物件をおとり調査してみました。

管理会社として、とても勇気のある行動だと思います。

今後も頑張って頂きたいですね。

ちなみに、スーモでおとり物件と検索してみると…

2016-09-07_13h39_27

引用元:SUUMO

「おとり物件」で探す賃貸住宅で、249件とな!?

でも、これは本当に「おとり物件」ではなく、「こちらは、おとり出来る物件です。」というような、キーワードがヒットして検索された件数です。

パっと見た時は、すこし驚きましたけどね(笑)

 

おとり物件(広告)のペナルティ

冗談はさておき、おとり広告は「景品表示法違反行為」で法律違反になります。

消費者庁では、以下のように「措置命令」などの措置がとられます。

事業者が、「おとり広告に関する表示」に規定されている不当表示を行っていると認められた場合は、消費者庁長官は当該事業者に対し、措置命令などの措置を行うことになります。

景品表示法に違反する不当な表示や,過大な景品類の提供が行われている疑いがある場合,消費者庁は,関連資料の収集,事業者への事情聴取などの調査を実施します。調査の結果,違反行為が認められた場合は,消費者庁は,当該行為を行っている事業者に対し,不当表示により一般消費者に与えた誤認の排除,再発防止策の実施,今後同様の違反行為を行わないことなどを命ずる「措置命令」を行います。違反の事実が認められない場合であっても、違反のおそれのある行為がみられた場合は指導の措置が採られます。

引用:消費者庁

また、掲載されていたポータルサイトに連絡を入れると、業者側になんらかのペナルティが課せられます。

もし被害に合われた方は、消費者庁やポータルサイトの運営元に連絡してみましょう。

 

最後に

如何でしたでしょうか?

部屋探しというのは、ものすごく時間が掛かります。

お店に行って、物件を探して、内見して、気に入らなければ再度探して、また内見行って…。

多くのお客さんが「やっと決まって一安心した」と言います。それだけ手間暇掛かります。

それなのに、実際に無い物件のために、営業マンと意味の無いやり取りをして、店に行って、部屋が無いから別の物件を…、というのは、お客さんの立場から言えば、本当に迷惑な行為ですよね。

そういったグレーな方法が、悪い意味で常識化している不動産業界を、より健全化していく必要を感じる今日この頃です。

 

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