現在、賃貸住まいの新婚さんだと「これから家買っちゃう?それとも賃貸に住み続ける?」という話をされている方もみえると思います。
私たち夫婦も、賃貸住まいの時は何度も「持ち家 or 賃貸」という話合いをしてきました。
その結果ウチは持ち家を選んだのですが、その中でやはり持ち家のリスクというのも気になりましたよね。
持ち家になると賃貸では気にしなくても良かった「未来の出費」というものが増えたりしますし、生活スタイルも賃貸の時よりも自由が利かなくなります。
WEBを見ていても「持ち家が得か?賃貸が得か?」という議論に明確な決着が付いていませんが、私たち夫婦の話合いでは迷うことなく持ち家ということで話が付きました。
では、持ち家にリスクがあることを踏まえても、なぜ賃貸生活を選ばずに持ち家を選択したのか?
もし現在、持ち家か賃貸か夫婦間の話がまとまらずに先に進めないのであれば「決断の決め手」になるかもしれません。
というわけで、持ち家のリスクを考えた上で「私が持ち家生活を選んだ理由」についてお伝えいたします。
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持ち家のリスクを書き出してみましょう!?
私たち夫婦が「持ち家 or 賃貸」の話合いを始めた当初は、賃貸に比べて持ち家の方が支出が多くなる可能性を心配しました。
「家賃で住宅ローンは払えますよ」という謳い文句は嘘ではないのですが、あくまで賃貸の生活と住宅ローンの支払い金額を比較したもの。
持ち家生活になれば、今まで賃貸で発生しなかった出費は増えますし、賃貸ほど生活の変化に柔軟に対応は出来ません。
まずは、そういった持ち家のリスクを確認していきましょう。
賃貸では発生しない出費!固定資産税
持ち家にあって賃貸にない支出として「固定資産税」があり、購入する家にもよりますが年間10万円程度は発生します。
家を買う時は10万円くらいなんとかなると気が大きくなりがちですが、リアルな話で毎年5月にやってくる自動車税でも私は厳しいなと感じます。
ウチのプリウスは自動車税39,500円。固定資産税の半分以下ですが、それでも憂鬱になる。
この感覚を家を買う時の固定資産税でも忘れてはいけないと思います。
設備やリフォームはすべて自己負担になる!
賃貸の場合は大家さんの負担だった「設備やリフォームの費用」は、持ち家になれば当然ですが自分の負担になります。
昔はガス給湯器などの設備機器は「10年で寿命」と言われていましたが、なんだかんだで長く使えると思います。
しかし、それでも必ず寿命はやってきます。
また壁や屋根の外装、お風呂やキッチンなどの水回りのリフォームは「同じような時期にやってくる」のが怖いところ。
リフォームの時期が来れば多額の出費は覚悟しなければいけないので、持ち家ならリフォーム貯金は行っておきたいところです。
生活のランクを下げることが出来ない!
賃貸であれば、リストラや転職で収入が下がれば「家賃の安い家に引っ越す」ということもできます。
ですが、持ち家は簡単に生活環境を変えることは出来ません。
収入の変化もそうですが、近隣住民とのトラブルなどで「せっかく家を購入したのに売却して引っ越す」という方も見えるので、これも大きなリスクと考えることはできるでしょう。
ただ、これは確定的なリスクではなく「あるかどうか分からない」ので心配し過ぎるのもどうかと思います。
でも、あるかもしれないということを忘れず、危機管理として「備える」ことは必要だと思います。
震災で家が無くなったら…!?
先日も西日本で大規模な災害がありましたが、土砂崩れや豪雨、地震に津波などの災害で持ち家に被害があった場合、しっかりしたプランの保険に加入していなければ全てを失います。
そのため火災保険に地震保険をセットしたりと、それだけ保険料は高くなります。
私は中部地方に住んでいるのですが、南海トラフ大地震などが警戒される地域になるので、他の都道府県よりも地震保険に関しては保険料がかなり高いです。
この点、賃貸の場合は火災保険のみでOKなので、賃貸の火災(家財)保険と比べると倍くらい保険料の支払いは変わってきます。
ちなみに、ウチは家の購入時に35年分まとめて支払いましたけど火災保険と地震保険合わせて100万円くらいでしたよ。
リストラなど収入低下したらどうする?
賃貸で家賃を支払っている方が安心という方の意見を聞くと「住宅ローンが怖い」という話があります。
もしリストラされて収入が下がっても「住宅ローンは絶対に払わないと家を売られてしまう」というようなものです。
その点賃貸であれば「もう少し家賃の安い部屋に引っ越そう」という身軽さはあります。
しかし、じつはこれ半分正しいようで半分は間違っています。
というのも、もしリストラなどで収入が減って住宅ローンの支払いが厳しくなっても「返済を滞らせる前に」銀行に行けば、出来る限りで相談に乗ってくれるのです。
ダメなのは「銀行が何か言ってくるまで滞納させる」こと。
滞納する前であれば「月々の返済額の変更や借り換え等」も含めて打つ手があったのに、滞納から大体3か月経つと銀行も一括返済を迫ってきます。
また、そこで払えなければ売却となります。
ですから、もし収入が下がって住宅ローンの支払いが厳しくなったら「滞納させる前に」一度借入している銀行に相談してみましょう。
賃貸であれば気にしなくても大丈夫だったことも、持ち家の場合はリストラや災害など「起こるかどうか分からない」ことにも備える必要があります。
備えなければ万が一それらが起こった時に「家を失う」という大きなリスクを背負うことになりますからね。
何歳まで生きるか分かりませんが、私は「賃貸と持家はどっちが得か?」だと持ち家の方が金銭的なリスク(支出)は高いと思います。

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賃貸の「老後リスク」が不安すぎる!?
厚生労働省の調べでは「現在65歳の女性100人のうち6人は100歳まで生きる」そうです。
また2人に1人は90歳まで生きるとのこと。
さらに70歳でも1ヶ月の生活費として20万円は必要なんですって!
つまり、私が何を言いたいかというと「賃貸と購入はどっちが得か?」ということよりも、医療が進んで長生きする可能性が高い今は「100歳まで生きてるかも?」という視点で、老後の住まいのことを考える必要があると思うのです。
賃貸の家賃に終わりは無いけど、住宅ローンには終わりがある!?
「終わりのない賃貸」と「終わりのある購入」を比べれば、当然購入の方が老後の生活に安心感があると言えます。
マイホームを購入するにあたって住宅ローンを最長の35年で組んだとしても、
- 35年×12ヶ月=420回
マイホーム購入は420回住宅ローンを毎月支払えば「終わり」がやってきます。
しかし、賃貸の場合は「賃貸に住んでいる限り」ずっと家賃を支払わなければいけません。
高齢者だと賃貸が借りられない!?
実際に、今まで分譲マンションに住んでいた婦人が「そのマンションに娘の家族が住むから」と部屋探しにみえたことがありました。
その婦人は綺麗な部屋(出来れば新築)を希望されていましたが、高齢者の一人暮らしということで審査がまったく通りません。
仲の良い大家さんに話を聞いたところ、年金暮らしで収入が少ないという問題もありましたが「何より孤独死を心配」されていました。
孤独死の場合は「事故物件」にはなりませんが、人の噂で「あの部屋で病死したらしいよ」と聞くと、あまり気分の良いものではありません。
そういったこともあり築年数の新しい人気の物件だと、正直高齢者への審査は厳しくなります。
そのため高齢者になってから立ち退きで部屋を追い出された場合、築年数の古い物件(人気が無く空室期間が長い)しか借りられない可能性がグッと高くなるのです。
持ち家だと立ち退きリスクも無い!
そういった高齢者になってからの部屋探しを目の当たりにしているので、私は「老後に苦労したくない」という気持ちが強いのかもしれません。
なにも「ピカピカの新築じゃないと嫌だ」とは言いません。
実際に40歳で家を買っても70歳になれば築30年の家なんですから。
でも今まで住んできた築30年と老後になって借りる賃貸の築30年は、ちょっと気分が違うと思うんですね。
また老後の生活費でも、住宅ローンが完済した状態と家賃を払い続けるのでは「老後までに貯金しないといけない金額」も大きく変わってきます。
賃貸と持ち家のどっちが良いか?
私は損か得かではなく「老後の安心」のために持ち家が良いと思います。
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老後に賃貸は借りられない!その理由と考えておくべきリスクとは?
最近、友人から「老後に賃貸だと問題ある?」という質問を受けました。 今は持ち家だけど「子供に家を譲って自分たちは賃貸生活でもいいかなー」と考えているようですが、私は「老後は絶対に持ち家」をお勧めします ...
老後を見据えてたときに「持ち家」が助けになることも!?
人間は悪い方に物事を考えるように出来ているようですが、でも購入してローンが終われば「老後の生活の助け」にもなります。
というのも「リバースモゲージ」という選択も出来るようになるからです。
リバースモゲージとは、持ち家を担保にした借り入れのことです。
自宅を売却すること無くお金を借り入れ死後にまとめて返済される仕組みです。
人生100年も生きれば、65歳から毎月20万円で生活してたとしても
- 35年×12ヶ月×20万円=8,400万円
も必要です。
そう考えるとマイホーム購入のメリットは、家賃を払わないことだけではなく「老後の生活費の工面」にも一役買ってくれます。
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持ち家か賃貸か?お金で考えると結論が出ません!
賃貸か持ち家か論争で一番のテーマとされるのが「お金」の問題です。
それぞれを比較してデメリットを考えると、
- 賃貸の場合…家賃を払い続けないといけない
- 持ち家の場合…火災保険・地震保険・リフォーム・固定資産税など「住宅ローン以外」のお金が掛かる
これらを踏まえて「最終的にどっちが得なの?」という点で考えると、住宅ローンを支払った後に長く住めば住むだけ「持ち家」がお得になります。
「でも、いつ死ぬかなんて分からないよね?」という声も聞こえてきそうですが、まさにその通りだと思います。
ですから「損得」で賃貸か持ち家を考えると、明確な答えに辿り着くのは難しくなるのです。
子供の成長で必要な間取りも変わる!「家族」という視点で考えると
賃貸営業でお客様の引っ越しをするタイミングを見ていると「家族」というのは大きな要因となっていることが分かります。
- 結婚して新婚生活を始める(1人→2人)
- 子供が生まれる(2人→3人)
- 子供が成長して部屋が必要になる
上記のようなポイントから考えると「子供が生まれたくらいまでは賃貸でも十分」です。
それに、ちょうど良い2LDKくらいの部屋というのも結構簡単に見つかります。
しかし、子供が成長して3LDKくらいの部屋が欲しいとなると一気に部屋数は絞られてくるんですよね。
とはいえ、子供が大きくなれば部屋も必要になってきますし、収納スペースも足りなくなってくるでしょう。
そうなると、いずれは部屋数のある分譲マンションや戸建てといった「持ち家」が欲しい時期が訪れます。ですから、

私たちが賃貸ではなく持ち家を選択したのは「安心したい」からです。
とくに私は仕事柄(賃貸営業)老後になった時の賃貸が抱えるリスクを現場でヒシヒシと感じています。
具体的に私が「賃貸生活が怖い」と思うのは、老後に住むところが無くなったらという点です。
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家賃で住宅ローンが払えるなら持ち家もアリ?
よく見かける不動産チラシのように「家賃で住宅ローンを払う」というのは、結論から言えば難しいです。
というのも、不動産屋のチラシは「夫婦2人(+赤ちゃん)が住むような2LDKサイズのファミリー向け賃貸」に狙いを付けてポスティングをしています。
しかし、購入を勧めるのは「家族4人で住める4LDK(3LDK)の戸建てやマンション」です。
「間取りはサイズアップする」のに、住宅ローンは家賃でチャラというのは無理があります。
でも同じ条件なら「住宅ローンの方が安く」なる!?
まったく同じ条件の家で住宅ローンと家賃を比較すれば「家賃の方が高く」なります。
なぜなら「大家さんも赤字では部屋(家)を貸さない」からです。
例えば、毎月のローンが10万円くらいで固定資産税や修繕費なども考えると「最低でも賃料は13~14万円くらい」に設定するでしょう。
また、仕事として大家をやっているのであれば「利益」も含めなければ成り立ちません。
つまり、賃貸の家賃には「大家さんの生活費」も含まれていると考えれば、住宅ローンの方が安くなるのは道理です。
住宅ローンは特別に金利が安い!?
また、みなさんご存じだと思いますが「住宅ローンは他のローンよりも金利が優遇」されています。
住宅ローンの金利は銀行や内容によりますが「1%以下」ということも多々あり、固定金利でも3%を超えるローンは少ないと思います。
しかし、そんな住宅ローンも「目的が賃貸」であれば利用できません。
この場合は「不動産活用ローン」になります。
不動産活用ローンも各銀行で金利は変わりますが「おおよそ3~10%」と、住宅ローンと比べて金利は高くなります。(というか、住宅ローンが安い)
さらに住居として家を買うなら「住宅ローン控除」などの優遇もありますが、賃貸目的で購入する場合はありません。
そういった優遇の無さも含めて「家賃に反映される」ことも考えておきたいポイントですね。
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おわりに
今回は「持ち家のリスクを踏まえて、その上で私は持ち家を選択した理由」についてお伝えしてきました。
持ち家と賃貸の「どっちが良いか?」という議論は、人それぞれの考え方や環境(仕事や生活)などもあるので、誰にでも当てはまる答えはないでしょう。
でも、こういった「安心・安全に対する欲求」というものは人間誰にでもあるものではないでしょうか?
お金の損得ではなく「欲求を満たす」ということは、これから先の生活でストレス軽減にもなります。
私の中では「リスク ≦ 安心・安全」が持ち家選択の決め手でした。
今回の話が現在「持ち家か賃貸か」迷っている方のお役に立てば幸いです。
以上「持ち家のリスクは高すぎる?でも賃貸を上回るメリットもあります!」でした。
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