私たちが一般的に使っている干支は十二支(じゅうにし)ですが、正確には十二支と十干(じっかん)を合わせたものを干支と言います。
十二支は一周が12年ですが、十干と十二支をあわせた六十干支(ろくじっかんし)は60種類の組み合わせがあることから一周が60年と長くなります。
そのなかでも「異常干支」と呼ばれる13種類の干支は、他の干支に比べて個性的で変わった干支と言われています。
そこで今回は13種類の異常干支についてお伝えしたいと思います。
異常干支は天才?異常干支には通常と暗号の2種類がある!
異常という言葉が使われると何か悪いイメージがありますが、異常干支の異常は「他と違う」という意味です。
アインシュタインのような天才も人と違うわけですが、異常干支は良くも悪くも「ちょっと変わっている」くらいで良いと思います。
干支の持つ特徴が、他の干支に比べて表に出やすいというイメージでしょうか。
そして、異常干支は「通常異常干支」と「暗号異常干支」の2種類に分かれます。
通常異常干支は6種類
通常異常干支は次の6種類になります。
- 甲戌(きのえいぬ)
- 乙亥(きのとい)
- 戊戌(つちのえいぬ)
- 庚子(かのえね)
- 辛亥(かのとい)
- 丁巳(ひのとみ)
暗号異常干支は7種類
暗号異常干支は次の7種類になります。
- 辛巳(かのとみ)
- 壬午(みずのえうま)
- 丙戌(ひのえいぬ)
- 丁亥(ひのとい)
- 戊子(つちのえね)
- 癸巳(みずのとみ)
- 己亥(つちのとい)
甲戌(きのえいぬ)
甲戌とは、六十干支11番目にあたる干支です。
読み方は「甲戌(きのえいぬ)」で、該当する年は「1934年、1994年、2054年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「木性のイヌ」になります。
甲戌(きのえいぬ)の特徴
甲戌の年に生まれた人は非常に強い防衛本能の持ち主です。
木性の性質は「思いやり」ということを考えると、やはり他の木性の性質を持つ干支と比べると違いがあります。
ただ、木性は「怒り」にも関連があるため、甲戌の防衛本能はこちらにあるのでしょう。
とはいえ、安全を守る犬としては優しいだけでは務まりません。
この防衛本能は家庭や仕事において、きっと役立つ要素になるでしょう。
乙亥(きのとい)
乙亥とは、六十干支12番目にあたる干支です。
読み方は「乙亥(きのとい)」で、該当する年は「1935年、1995年、2055年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「木性のブタ」になります。
乙亥(きのとい)の特徴
木性のブタ年生まれの人は、根気強さ、そして責任を果たすための意思を持っており、またそのための努力は厭いません。
また家庭を大事にするので「子供を悪意から守るだけでなく、手本となるような人生を送りたい」と考えます。
また、自身が子供の頃にした苦労は報われます。
戊戌(つちのえいぬ)
戊戌とは、六十干支35番目にあたる干支です。
読み方は「戊戌(つちのえいぬ)」で、該当する年は「1958年、2018年、2078年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「土性のイヌ」になります。
戊戌(つちのえいぬ)の特徴
戊戌の年に生まれた人は、人生ハードモードかもしれません。
それは野犬のように、山の中で食べるものもなく、誰からも保護されずに過ごす日々のようなものかもしれません。
しかし、これは土性のイヌ年の人が選んだ人生なのです。
辛い経験をしてきたからこそ、戊戌の年に生まれた人は他者を助けることに自らの人生を捧げることが出来ます。
庚子(かのえね)
庚子とは、六十干支37番目にあたる干支です。
読み方は「庚子(かのえね)」で、該当する年は「1960年、2020年、2080年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「金性のネズミ」になります。
庚子(かのえね)の特徴
庚子の年生まれの人は、エージェントや広報、コンサルタントとして活躍をすることになりそうです。
周囲から利益になる要素を探し出し、それが有望かどうかを迅速に見極め、その要素を巧みに利用することで財を成す、感性と優れた頭脳を持っている干支と言えるでしょう。
ただし、庚子の年生まれの人は高いプライドが前面に出てくることがあります。
辛亥(かのとい)
辛亥とは、六十干支48番目にあたる干支です。
読み方は「辛亥(かのとい)」で、該当する年は「1971年、2031年、2091年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「金性のブタ」になります。
辛亥(かのとい)の特徴
辛亥の詩的な名称「農夫のブタ」です。
重労働と努力の末に満足できる結果を得た状態を表し、特急階級のような豪華さはありませんが、通常の家庭には許されないような贅沢を楽しむ余裕があります。
また、辛亥は明るくて陽気です。
丁巳(ひのとみ)
丁巳とは、六十干支54番目にあたる干支です。
読み方は「丁巳(ひのとみ)」で、該当する年は「1917年、1977年、2037年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「火性のヘビ」になります。
丁巳(ひのとみ)の特徴
火性のヘビ年の人は知識と知恵に恵まれます。
複雑な問題でも解決の道が見える感性と頭脳を持ちます。
ヘビ年は火性のため、丁巳に生まれた人は「火」が2つ重なることになりますが、丁巳の詩的な名称では「水たまりにいるヘビ」です。
辛巳(かのとみ)
辛巳とは、六十干支18番目にあたる干支です。
読み方は「辛巳(かのとみ)」で、該当する年は「1941年、2001年、2061年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「金性のヘビ」になります。
辛巳(かのとみ)の特徴
ヘビは金を溶かす火性に属します。
それゆえ金星の年に生まれたヘビ年の人は、ある限りの財産を使い尽くしますが、幸いなことに辛巳はさらなるお金を生み出します。
つまり、辛巳生まれの人はすぐにお金を手にすることができる星回りなのです。
壬午(みずのえうま)
壬午とは、六十干支19番目にあたる干支です。
読み方は「壬午(みずのえうま)」で、該当する年は「1942年、2002年、2062年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「水性のウマ」になります。
壬午(みずのえうま)の特徴
「水性のウマ」は火と水という相反する五行から成り立っています。
これは明らかな危険信号で、壬午生まれの人は気分がコロコロと変わりやすく、周囲に気を使わせてしまいがちです。
ですが、壬午の本質は柔軟性があり、どんな相手にも臨機応変に対応出来ます。
丙戌(ひのえいぬ)
丙戌とは、六十干支23番目にあたる干支です。
読み方は「丙戌(ひのえいぬ)」で、該当する年は「1946年、2006年、2066年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「火性のイヌ」になります。
丙戌(ひのえいぬ)の特徴
丙戌に生まれた人は安全が確保された状態です。
詩的な名称では「寝ているイヌ」と言いますが、まさに嵐に備えて万全の態勢で寝ているイメージといえます。
だからといって、何もしないで良いわけではなく、そういった安全に寝て過ごせる時にこそ、備えを着実に蓄えておくことが大切です。
丁亥(ひのとい)
丁亥とは、六十干支24番目にあたる干支です。
読み方は「丁亥(ひのとい)」で、該当する年は「1947年、2007年、2067年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「火性のブタ」になります。
丁亥(ひのとい)の特徴
火性の亥年の人は、常に自分の人生をより改善することで幸福感、充実感を得ようとします。
人生をよりよくしてくれる物事を探し求め「今の快適さよりも未来に得られる利益の方がはるかに大切だ」と考えています。
また、火性のブタをイメージした時に「瞑想や信心深さ」を連想する人はいないと思います。
戊子(つちのえね)
戊子とは、六十干支25番目にあたる干支です。
読み方は「戊子(つちのえね)」で、該当する年は「1948年、2008年、2068年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「土性のネズミ」になります。
戊子(つちのえね)の特徴
土性のネズミは、理想的な環境にいるネズミです。
戊子生まれの人は、実際に理想的な状況を作り出すことができる星回りで、適切なタイミングで適切な場所にいて、影響力を持つ人々と偶然出会うという可能性を持ちます。
ただし、そういった幸運に頼ってばかりではいけません。
癸巳(みずのとみ)
癸巳とは、六十干支30番目にあたる干支です。
読み方は「癸巳(みずのとみ)」で、該当する年は「1953年、2013年、2063年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「水性のヘビ」になります。
癸巳(みずのとみ)の特徴
五行と動物を組み合わせでは「水性のヘビ」ですが、じつはこのヘビは草むらに住んでいます。
草むらに身を潜めるヘビは迷い込んだ獲物を捕まえ、また捕獲者から逃れる注意深さを持っています。
癸巳生まれの人は非常に自制心が強く、自分の考えをめったに明かさず、秘密を守り抜く傾向があります。
己亥(つちのとい)
己亥とは、六十干支36番目にあたる干支です。
読み方は「丁亥(つちのとい)」で、該当する年は「1959年、2019年、2069年」になります。
五行と動物を組み合わせた名称では「土性のブタ」になります。
己亥(つちのとい)の特徴
丁亥生まれの人は、実質的な豊かさを手に入れるわけではありません。
ですが、賞を受賞したり、絶賛を浴びたりして、度重なる成功を収めます。
謙虚に修道に専念するほど名声を得て、社会的な地位を確立することになるのでしょう。
家庭においては権威のある親となり、対人関係においても信頼できる誠実な人という評価を受けるでしょう。
異常干支はカルマと関係がある?
異常干支は一般的な干支の流れから外れた特殊な状態を指します。
それは「カルマ」と深く関連しています。
カルマとは過去の行いから生じる結果でインド哲学における法則の一つです。
具体的には前世での行動が今世の運命に影響を及ぼすとされ、これを「カルマの法則」と呼びます。
例えば、前世で困難を乗り越えた経験が影響して、今世で強い精神力を持つ人間に生まれ変わると考えられます。
そのため異常干支を持つ人は、過去のカルマが強く作用し一般的な人生の流れとは異なる道を歩むと言われています。
異常干支が2つあることもある?
四柱推命では「年柱・月柱・日柱・時柱」というものがあります。
年柱は自分のルーツや人生の傾向などを表し「生まれた年」によって決定します。
月柱は社会運や成功運を表し「生まれた月」から判断します。
日柱は私生活を結婚生活を表し「生まれた日」によって決定され、また時柱は晩年運や仕事能力を表し「生まれた時間」から判断します。
そして、それぞれに十干十二支を見ていくわけですが、この4つの柱で異常干支が2つ当てはまる方もみえます。
では「異常干支が2つもあるとどうなの?」と思うかも知れませんが、これも必ずしも悪い命式とは限りません。
他人と比べて波乱のある人生かも知れませんが、大事なことはその特性を充分に活かすことです。
逆に異常干支ではない人でも、特性に合わないことをしていれば辛い人生になる可能性があります。
そういった人生の道しるべとして利用するのが占いだと考えます。
おわりに
今回は異常干支について解説してきました。
私は異常干支生まれではありませんが、皆さんはどうだったでしょうか?
内容をおさらいすると、異常干支には「通常異常干支」と、より異常性の高い「暗号異常干支」があります。
異常干支は13種類ありますが、とくに「辛巳(かのとみ)・壬午(みずのえうま)・丁亥(ひのとい)」は他の干支と比べて異常性が高いと言われています。
みんな違ってみんな良いですからね。
以上「異常干支は天才?13種類の異常干支の特徴や性格を解説するよ!」でした。
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