アパートの退去費用が20万円！これって妥当な金額なのでしょうか？

アパートを退去する際は「借りた時の状態に戻して返す義務」があります。

この時に掛かる費用が退去費用（原状回復費用）なわけですが、この退去費用が20万円というの適正な価格なのでしょうか？

あすか

退去するということは次の転居先への引っ越しもありますし、出来れば退去費用は抑えたいですよね。

そこで今回は退去費用の一般的な相場はどれくらいなのか？

また、退去費用を20万円請求されるようなケースについてお伝えしていきましょう。

アパートの退去費用の平均相場は？

アパートの退去費用は間取りや広さでおおよその目安が分かります。

あくまで大まかな目安として参考にしてください。

間取りから見る退去費用の平均相場

間取り	退去費用の平均相場
1R、1K	50,000円
1LDK～2LDK	80,000円
3DK、3LDK以上	90,000円

部屋数が多いほど退去費用は高くなります。

一般的な退去費用は「家賃1ヶ月分～1.5ヶ月」と考えると分かりやすいと思います。

平米数から見る退去費用の平均相場

間取り	㎡数	㎡数辺りの目安
1R、1K	20～25㎡	2,000～2,500円
2DK、1LDK	25～35㎡	1,500～2,000円
2LDK、3DK	40～50㎡	1,500～2,000円
3LDK以上	60～80㎡	1,100～1,600円

平米数から原状回復工事の施工単価の目安を考えることも出来ます。

間取りは平米数から参考として見て下さい。

アパートの退去費用20万円は少し高い？

先の退去費用の相場から考えると、間取りにもよりますが退去費用で20万円の請求は高いと考えられます。

とくに1Rや1Kで退去費用20万円は「不当な高額請求の可能性」もあります。

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」と照らし合わせて見る！？

もし退去費用が高額と感じるなら、国土交通省から「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」が発行されていますので、そちらを参考にすると良いでしょう。

実際にガイドラインが発行されてから退去費用の高額請求に関するトラブルは少なくなったと感じてはいますが、それでも「これは入居者の負担が大きいでしょう？」という請求は今でもあります。

例えば、原状回復工事の明細に次のようなものがあれば、ガイドラインでは大家さんの負担部分ですから交渉の余地はあります。

フローリングのワックス
家具設置によるヘコみ・日焼け（クロスや床）
網入りガラスの熱割れ
設備の寿命
エアコンのクリーニング

不動

上記はあくまで例であって、利用状況や契約時の特約によって負担は借主になることもあります。

部屋の使用状況が悪ければ退去費用20万円はあり得る！

ここまでアパートの退去費用で20万円は少し高いとお伝えして来ました。

しかし、利用状況によっては退去費用20万円はあり得ますし、極端なケースでは室内をゴミ屋敷にして原状回復費用で200万円というケースもありました。

ですから、退去時の費用を抑えたいなら入居時は綺麗に使用することを心掛けた方が良いです。

退去時に入居者負担になるケースは次のような場合です。

タバコの焦げ跡、ヤニによる変色
冷蔵庫下の錆（結露）
キッチンの油汚れ
釘やネジによる穴
落書き
ペットがつけた傷や臭い
故意過失による汚損や破損

おやつ

クロスは経年劣化で残存価値は下がりますが、それでも落書きなどがあるとクロスの張替えにかかる費用を請求されることはあります。

室内のクリーニング費用は誰の負担？

退去時の費用でよく話題になるのが「室内クリーニング」の負担先です。

さきほど大家さんの負担部分に「エアコンのクリーニング」を記載しましたが、これは室内クリーニングの作業内容に含まれることが一般的です。

室内クリーニングの作業内容としては、

クロスや床の清掃
キッチン・トイレ・お風呂などの水回り清掃
換気扇の清掃
室内清掃
エアコン清掃

等が含まれます。

そして、こちらの室内クリーニングは「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」では、借主の負担が望ましいとされています。

費用も1Rや1Kで40,000～50,000円くらい請求されることが多いので、出来れば大家さんに負担して貰いたいですよね。

しかし、こちらの室内クリーニングについては、契約時に入居者負担の特約があれば「特約が認められる」とされています。

ひな

退去時の室内クリーニングの負担は契約時にどうなっているのかがポイントになってきます。

どうしても退去費用の請求に納得出来ない場合は？

退去費用に納得出来ないからと払わないでいると裁判まで発展しかねません。

出来るだけ話合いで解決することをお勧めしますが、管理会社や大家さんはプロです。

ネットで調べた知識では心許ないので、次のような場所に相談してみましょう。

退去費用でトラブルになった時の相談先

	連絡先
消費者ホットライン	188
不動産適正取引推進機構	0570-021-030
国民生活センター	03-3446-1623
法テラス	0570-078374
日本消費者協会	03-5282-5319