住まい

建築確認申請とは?流れはどうなの?合格しないと一体どうなる

家を建てる時に出てくる用語に「建築確認申請」があります。

日本語ですから「建築の何かを確認して申請するんだな」ということは分かりますが、具体的なことは全然わからない方も多いと思います。

(本当に不動産用語は「いちいち難しい」のでイヤになりますよね!)

 

でも、建築確認申請は家を建てる時だけではなく「増築や改築を行う時にも出てくる」ので、これからの人生で知っておきたい不動産用語の1つでもあります。

もちろん用語の意味だけではなく「具体的に建築確認申請とは何なのか?」その流れについても詳しく解説していきます。

 

 

建築確認申請(ケンチクカクニンシンセイ)とは?

まず、建築とは「新築・増築・改築・移転」のことを指します。

そして、建築を行う際に生命や財産の保護を図るために「建築基準法」で決められたルールがあります。

にも関わらず、ルールと違う内容でバンバン建築されてしまうと大変ですよね。

そこで、住宅などを建築する場合に「あらかじめ建築計画がルールに則ったものかを確認する」ようになっています。(これが「建築確認」です)

 

では、具体的に建築確認はどういった流れになるかというと、

  1. 建築主は工事着工前に設計図書など必要な書類を揃えて、
  2. 建築主事(または指定確認検査機関)の確認
  3. 確認済証の交付を受ける
不動
この一連の流れが「建築確認申請」です。

 

建築確認申請はどこにするの?

建築確認申請は「建築主事または指定確認検査機関」に行います。

その際に注意したいのは、一定の建築物では構造計算適合判定の機関に申請を行い「構造計算適合判定通知書」の交付を受けてから建築確認申請をしないと確認済証が交付されません。

一定の建築物とは、

  • 木造で高さ13m又は軒高9mを超える
  • 鉄骨造で4階以上
  • 鉄筋コンクリート造で高さ20mを超える

ような建物が当てはまります。

また、防火地域・準防火地域内の建物では「消防署長の同意」も必要です。

建築確認申請が不要になるケースもある!?

すべての建築工事に建築確認申請を行うのかというと、じつはそうではありません。

建築確認申請が「不要なケース」として知っておきたいのが以下の2つ。

  • 防火地域・準防火地域"以外"で「床面積が10㎡未満の増築・改築・移転」
  • 都市計画区域・準都市計画区域"以外"で「大規模建築物(木造3階建て・鉄筋コンクリート2階建てなど)」でなければ確認不要

例えば、10㎡未満(畳5.5枚分程度の広さ)の物置は「防火・準防火地域”以外”」であれば建築確認申請はいらないです。

 

おやつ
ただ、逆に言うと「防火・準防火地域」では小さい物置の設置でも建築確認申請は必要ということです!

また、リフォームでも「10㎡以上床面積が増える工事」であれば建築確認申請は必要となるので注意しなければいけません。(詳しくは各市町村の建築指導課にご確認下さい)

 

建築確認申請しないで建築したらどうなる?

無理矢理建てたら「建築基準法違反(違法建築)」です。

建築基準法違反の罰則は違反内容によって変わりますが、最大で「懲役3年以下もしくは罰金300万円以下」になります。

平成19年の建築基準法の改正で罰則が大幅に引き上げられました!(50万円から300万円)

カーポートだと建築確認申請しないで設置してしまう方もみえますが「いつか撤去しろって来るんじゃないかな?」とドキドキして生活するよりも、きちんと法令を守った方が気持ちは良いですよね。

 

 

建築確認済証(ケンチクカクニンズミショウ)とは?

建築確認済証とは、建築確認申請された内容が「建築基準関係規定に適合している」ことを証明するものです。

<建築確認済証の見本>

参照元イオン銀行

建築確認申請が行われたら建築主事は、以下の期間までに審査を行い、

  • 35日以内…大規模建築物・特殊建築物(3階以上の木造、2階以上の非木造など)
  • 7日以内…その他の小規模建築物(2階以下の木造など)

規定に適合する際は「建築確認済証を交付」しなければいけません。

ちなみに、指定確認検査機関には期間の制限はありません。

 

建築確認済証は失くしたら再発行できない?

建築確認済証は違法建築物ではないか確認するために「家を売却する時にも提出を求められる」書類の1つになります。

そんな重要書類の建築確認済証ですが、失くした場合の再発行はできません。

紛失してしまった場合は、市役所などの建築指導課で「台帳記載事項証明書」を発行して貰うことで建築確認済証の代わりとすることが出来ます。

台帳記載事項証明書とは、確認済証や検査済証が交付されていることを証明するものです。

代替えの書類はあるとしても、建築確認済証は受け取ったら大切に保管しておきましょう。

 

 

まとめ

今回は「建築確認申請」について解説してきました。

おさらいとして簡潔にまとめておきましょう

建築確認申請とは?

  1. 工事着工前に設計図書や建築確認申請書などを揃えて
  2. 建築主事(または指定確認検査機関)に申請および確認を受けて
  3. 建築確認済証の交付を受ける

この一連の申請行為のことを言います。

建築確認申請を行わずに家を建てるのは「違法建築」となり、最大で「懲役3年以下もしくは罰金300万円以下」になるので要注意です。

また、建築確認申請に問題がなければ交付される「建築確認済証」は、家の売却やリフォーム以外に住宅ローンでも提出を求められる重要書類ので「大切に保管する」ようにして下さいね。

 

また、建築確認申請が終わると「家がきちんと建てられているかの検査」があります。

そちらは下記の記事で詳しく解説していますので、よろしければ合わせてご覧下さい。

以上「建築確認申請とは?流れはどうなの?合格しないと一体どうなる」でした。

 


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