秋も深まり寒くなってくるとコートが恋しい季節ですね。
コートって厳しい寒さから身を守るアウターとしてはもちろんなのですが、とっておきのワードローブ感があって着るだけでワクワクします。
ということで今回はコートのお話です。
コートもいろんな種類がありますが、使いまわしが効いて一着持っていると便利な定番アイテムがPコートとダッフルコート。
今回は意外と知られていないその仕様や生い立ちの違いについて調べてみました。
Pコートの特徴
秋冬シーズンともなればファッション雑誌を開けば必ず出てくるPコートですが、その歴史は古く15世紀オランダの下級海員たちが着ていた防寒着が始まりとされます。
(画像をクリックするとアマゾンに移動します。)
その後19世紀末にイギリス海軍の艦上用軍服に採用され、ほぼ現在の仕様となりました。
当時はフランスの漁師たちの間でも着られていたそうで、どちらかというと作業着、仕事着的な存在だったんですね。
印象的なボタンの錨マークは当時の名残ですが、実は他にも各部位の仕様が、海を相手に仕事をする男たちの作業着としてのちゃんとした理由と機能性を持っているのです。
例えば、
- 「ダブルブレスト」は風向きにより左右どちらも上前にできる
- 「幅広のカラー」は強風時に立てて防寒性を向上
- 「縦に切り込んだ大き目ポケット」は手袋をしたままでも手を入れやすい
- 「肉厚のメルトンウール」は高い防寒性と水をはじく撥水効果
などなど。
機能性に裏付けされたPコートですが他のコートに比べると丈は短い方で、アクティブさを感じさせながらもダブルブレストはドレッシーな印象を放ちます。
そんなバランスの良さが時代を越えて愛される所以なのですね。
ダッフルコート特徴
こちらも歴史は古く、年代は定かではありませんが、古くは北欧の漁師の間で着用されていたようです。
(画像をクリックするとアマゾンに移動します。)
参考までにダッフルとは、使用されるメルトン生地の原産地であるベルギーのデュフェルから来ていると言われています。
そして第二次世界大戦時にこれまたイギリス海軍で採用され大量に生産されたものが民間にも広まったようです。
同じような背景から、ダッフルコートもPコート同様に厳しい環境となる海上での使用に耐えられる仕様になっていて、一番の特徴はトグルと呼ばれる浮型の留め具で、これは手袋をしたままでも脱着がしやすいよう考慮されたものです。
フード付き・膝丈レングスで全身を包み込み保温性をしっかり確保、制服の上に着ることが多いことからゆったりとしたシルエットになっています。
両方もってない方が、いま買うべきはどっち?
Pコートとダッフルコート、どちらも由緒ある定番アイテムですが、近年はPコートが年齢性別を問わないお洒落ファッションとして大流行。
ベーシックなものからアレンジを加えたものまであふれかえっています。
そして共通して言えるのが、丈が短めです。
もともとPコートはコートの中では丈が短い方なのに、さらに短い腰あたりの丈が流行っているようです。
でも長く着ることを考えると、これからPコートが欲しいという方は、本来の丈(お尻が隠れるくらい)がおすすめです。
そしてダッフルコート。
ひと昔前は日本では中高生が通学時に来ているイメージが強かったコートです。
本来は漁師や海兵のタフな作業着だったのに、どちらかというと可愛らしい、優等生っぽい印象をもたれている方の方が多いのではないでしょうか?
しかし実際にそんなイメージが女性に受け、大人ファッションとしてはレディスの方が発展、
さらにメンズでもバック・トゥ・ベーシック的な感覚で再び注目されています。
Pコートもダッフルコートも長い歴史を持ったアイテムですので今後も人気が廃れることは無いですが、Pコートはもてはやされ過ぎた感が否めないので、これから購入するのであればダッフルコートではないかと思います。
最後に
Pコートとダッフルコートの違いについて見てきましたが、如何でしたでしょうか?
見た目の違い以上に、機能の共通点も多かったように思いますが、どちらを購入しようか悩んでいる皆さんのお役に立てれば幸いです。
以上、「Pコートとダッフルコートの違いは? いま買うべきはどっち?」でした。
おすすめの記事 と スポンサーリンク