食卓に味噌汁が並んでないとご飯を食べた気がしないなんて思う方、結構いらっしゃるんじゃないでしょうか?
洋食の場合は必ずスープが欲しいわけではないのに、和食となると味噌汁が恋しくなる。
おふくろの味とも言われる通り、味噌汁は日本人にとってそれほど馴染みの深いものなんですね。
そこで疑問に思ったのが、ちょっといい会席料理なんかのときに出てくるお吸い物。
そもそも味噌汁とお吸い物の違いってなんだろう?
御味御付けとかすまし汁なども聞いたことがあるし。
そこで今回は味噌汁とお吸い物の違い、そして御味御付け、すまし汁についても調べてみました。
味噌汁・お吸い物はなにが違う?
前述したとおり、味噌汁は日本人にとってソウルフード!
ちなみにクックパッドでは14,757もレシピが出てきます! ※2016年10月21日時点
家庭ごとにこだわりの味付けや具材に工夫があるだろうし、最近では美味しいだけでなく味噌が美容健康にもいいという話もあります。味噌汁ダイエットなんてのもあるようで。
ではそもそも味噌汁の定義とはなに?となると、当たり前すぎて答えにくいですよね。
調べてみるとこうでした。
日本料理における汁物のひとつで、だしを味噌で調味した汁に、野菜や豆腐、麸や魚介類などの食品を実としたスープ様の料理。御味御付(御御御付、おみおつけ)ともいう
出典:ウィキペディア
なるほど!
まあ想像通りですが、味噌で味付けした汁物料理ですね。
そして、御味御付けは味噌汁と同じものでした。
一方、お吸い物はどうかというと、
だしを塩や醤油、味噌などで味付けたつゆを、魚介類や野菜などの実(み)とともに吸うようにした日本料理。羹(あつもの)とも呼び、酒の肴となる広義のスープ料理
出典:ウィキペディア
あれ?お吸い物でも“味噌などで味付たつゆ”とあります。
味噌で味付たつゆと味噌汁は同じものなんでしょうか?
それとも違うものなんでしょうか?
謎は深まるばかりです。
そこでクックパッドの再登場ですが、お吸い物では311レシピでした。※2016年10月21日時点
味噌汁と比べてぐっと少ないですし、どうやら明確に別料理扱いです。
それで、内容を調べてみると味噌をつかったものではなく、透き通ったすまし汁がたくさん出てきました。
どうやら現代では味噌を使った汁物を味噌汁と言い、塩や醤油で味付けしたすまし汁をお吸い物と呼んでいいようです。
味噌汁・お吸い物の関するミニ知識
ここでは少し味噌汁とお吸い物に関するちょっとした豆知識をご紹介します。
本来は何と一緒に食すかで変わる!?
日本料理の基本として一汁三菜としばしば言われますが、この一汁が味噌汁のことです。
本来はこのようにご飯やおかず、香の物とセットで出されるものが汁物(=味噌汁)で、吸い物は酒の肴として出されるものという呼び分けがありました。
味噌汁・お吸い物ともに具材は実と呼ぶ
一緒に入れる魚介類や野菜を具と言いがちですが本来は実(み)と言います。
おでんの具材を具とは言わずに、種と呼ぶのと同じニュアンスですね。
ちなみにスープ部分は味噌汁では汁、お吸い物はつゆと呼びます。
お吸い物は宮中言葉
みなさん宮中言葉ってご存知ですか?
正しくは女房言葉(にょぼうことば)と言うらしいですが、もともとは宮中や院に使える女性使用人が使い始めた言葉で、調節表現を避け独特の言いまわしをする優美で上品な言葉使いです。
「お〇〇」とか「〇〇もじ」といったものが多く、現代でもお吸い物の他に「おかず、おじや、おにぎり、しゃもじ」などが女房言葉から一般に使われるようになったとされています。
最後に
今回は味噌汁とお吸い物の違いについて見てみましたが、少しややこしかったですね。
日本料理としての習わしやしきたりからすると、ご飯と一緒に食べるものが味噌汁で、たとえ味噌を使っていても酒の肴として出されるものがお吸い物とのことでした。
しかし、現代ではそのようなややこしい制約はなく、味噌を使った汁物は味噌汁、塩と醤油で味付たすまし汁をお吸い物と呼び、どちらもご飯・おかずとともに出されます。
日本料理の奥深さを垣間見たところで今回はお開きとします。
以上、「味噌汁とお吸い物の違いは?おみおつけ・おすましについても解説!」でした。
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