年を追うごとにアレルギー疾患で病院を訪れる人は増えているといいます。
数十年前にはそれほどメジャーではなかったのですが、平成の時代になってからはまさに現代病ともいえるほど多くの人が抱える国民的な病となってしまいました。
今回はそんな身近な存在であるアレルギーについて解説します。
アレルギーの原因とその仕組み
そもそもアレルギーとは、自分の健康を維持するために外敵から身を守ろうとする自然治癒力=免疫力の異常反応から引き起こされます。
アレルギー症状の原因となる物質=アレルゲン自体に有害性があるわけではなく、体がそれらを外敵と勘違いして体内から排出しようする、または異常サインとして過度な反応してしまう症状なのです。
背景として、高度成長の急激な植林による大量の花粉や、高気密住宅による建材の化学物質、食品添加物や食物自体の欧米化などなどアレルギーの原因となる物質自体が増加したこと、
また、ひと昔前に比べて現代人が衛生的過ぎる環境で育っていて抗体が弱まっていることなど、様々なことが原因と言われています。
一旦症状が出てしまうと薬や治療ですぐに完治するというものでもありませんので、原因と症状を理解して上手く付き合っていけなければなりません。
アレルギー疾患の症状
厚生労働省が平成28年に発表した報告書「アレルギー疾患の現状等」によると、患者数は増加傾向にあり、症状別では喘息で117.7万人、花粉症を含むアレルギー性鼻炎で66.3万人、アトピー性皮膚炎では45.6万人もの人が病院を訪れており、総体的に若い人方が多いようです。
※平成26年データ
ただし死亡者数は年々減少しているので、アレルギーかな?と思ったらまずは病院へ行って、原因となるアレルゲンを特定し、症状が出にくい生活パターンを心がけなければなりません。
では次にアレルギー症状の見分け方です。
アレルギーの見分け方
ひと口にアレルギーといっても、原因となる物質同様に症状も様々です。
症状は先ほどの厚生労働省にデータにあった喘息や鼻炎とともによくありがちなのが、皮膚のかゆみや発疹です。
では原因となる主な物質ごとに具体的に見ていきましょう
食物が原因の場合
特定の食物が原因となる場合はほとんどが即時型のアレルギーです。
体内に入って30分以内になんらかの症状(発疹・嘔吐など)が出る場合、そして一度きりや出たりで出なかったりではなく、毎回それを食べるたびに症状が出る再現性があればアレルギーと見て間違いないです。
小さなお子様でお悩みのお母様も多いと思います。
短時間で全身に症状が出るアナフィラキシーの場合、呼吸器や循環器、消化器系にも様々な症状が出ることが多いので要注意です。
花粉が原因の場合
毎年その季節になると恒例行事のごとく、人々を悩ませるのが花粉症です。
テレビCMでも症状を抑える薬がよく流れています。
花粉の場合は目・鼻・喉など粘膜の弱いところに症状が出やすく、種類によってピークの季節が変わります。
くしゃみや鼻づまりなど症状は風邪と似ていても、特定の季節に特定の部位に症状が出たら花粉が原因と考えられます。
<種類別花粉のピーク>
- スギ 2~4月
- ヒノキ 3~4月
- イネ 5~6月
- ブタクサ 8~9月
- ヨモギ 9月
- カナムブラ 9~10月
- ハウスダスト・カビ・ダニが原因の場合
ひと昔前、建材に使用されている接着剤などの化学物質が問題になったことがありました。
最近は改善され有毒化学物質を含有しない安全性の高いものが使われるようになりましたが、布団や絨毯などに潜むカビやダニもアレルギーの原因となります。
これらが原因の場合は毎日生活する場所だけに消毒・抗菌ほどは必要ありませんが、こまめに掃除・洗濯・換気を徹底するしかありません。
食べ物にも花粉にも心当たりがなければ、まずは布団や絨毯などのハウスダストを一掃しましょう。
おわりに
アレルギーは免疫機能の異常反応ですので、原因となる物質にしてもその症状にしても、人によって様々です。
アレルギーかなと思ったらまずはお医者さんに相談し、原因が判明した上で的確に対策をしなければなりません。
あとはありきたりですが、バランスの良い食事や適度な運動、そして家を清潔に保つことにより、正常な免疫力を高めることも大切です。
以上、「アレルギーの見分け方!病院に行く前にセルフチェック!」でした。
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