「すいません」「すみません」は日頃よく使う便利な言葉ですよね。
謝るときはもちろんですが、ちょっと呼びかけや、ほぼ意味の無い枕詞としても何気に使ってしまいます。
「すいませ~ん、お水下さ~い」みたいに。
でも「すいません」と「すみません」では何となくニュアンスが違いそうです。
使い間違えて謝罪相手をさらに怒らせてしまうことないよう、二つの違いをしっかり押さえておく必要がありそうです。
「すいません」と「すみません」は使い分けが必要!
「ごめんなさい」ほどではないけれど、「すいません」は「すみません」に比べて何となくカジュアルで軽い感じがします。
謝る内容や事の重大性によって使い分ければいいのかなあ、くらいに思っていたのですが、調べてみるとそういうレベルではないようです。
なんと「すいません」は「すみません」の口語体であるので会話では問題ないのですが、「すいません」「すいませんでした」を文書で使うことは基本的にNGなのです。
だからプラベートのメールなどでは「すいません」でも問題ないとは思いますが、ビジネスにおいてはたとえ社内連絡であっても厳禁ですので気を付けてください。
これは肝に銘じておかないと。φ(・_・”)メモメモ
もともと「すみません」は「済みません」から来ており、より正確に言うと「済みませぬ」となります。
「済む」は「物事がすっかり終わる」や「気持ちのうえで満足する」という意味ですので、「~私としても心苦しいのですが~、~これでは私の気持ちが済みません~」という気持ちがこもっている言葉なのです。
だから「すいませ~ん、〇〇とってもらえますか~」という場合でも、「~唐突なお願いで許されることではないのですが~」とか、「~お手を止めてしまい恐縮です~」くらいの謙った意味が込められているものなのですね。
一旦ここまでを整理すると
- 「すいません」は会話に限る
- 文書では「すみません」を使う
ということですね。
ビジネスでは両方不向きかも!?
さて「すいません」「すみません」の本当の意味や使い分け方が分かったところですが、両方ともビジネスにおける業務上の謝罪やクレーム対応の場合は適切ではないと感じています。
業務上の謝罪で使う場合、相手は上司や得意先かと思われます。
その際に「すみません」「すみませんでした」は謝罪の言葉として抽象的で手軽感が否めません。
また「私の気持ちが済みません」では自己的な印象を受けとられる可能性もあります。
シャレで「すみませんでは済みません」なんていうこともありますが、これも一理あるかもしれませんね。
責任を認めて反省と謝罪の意を100%伝えるのであれば、発信側の「済む、済まない」よりも、「弁解の余地がない」「言い訳のしょうがない」という意味をあらわす「申し訳がありません」「申し訳がございません」が適当かと思われます。
さらに、もうひとつ掘り下げてみると…。
「~でした」の使い方も要注意!
- 「すみません」と「すみませんでした」
- 「申し訳がございません」と「申し訳がございませんでした」
両方とも前者が現在形で、後者が過去形です。
起こった事象は過去のことかもしれませんが、いま現在も自責の念と責任を持ち続けているという意味では、前者の方がふさわしいと思います。
すべてが解決し今後の対応についても完全に合意を得たところで、最後の発信として「この度は申し訳がございませんでした」が相応しいのではないでしょうか?
最後に
こう考えると日本語って難しいですね。
微妙な言い回しの違いで、意味は同じでも受けるニュアンスが少し変わります。
そこに地方性や時代性が絡んでくるとなおさらです。
ある程度若い世代だと「意味が伝わればいいんじゃない?」とお考えの方も多いと思いますが、世の中には様々な考え方の方がいらっしゃいます。
まずは、受け手の立場になって、気分を害さない正しい言葉使いと配慮も必要ですね。
以上、「すいませんとすみませんの違いとは?より誠意が伝わるのは?」でした。
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