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敷金は返ってくるんでしょ?残念ですが償却だと戻ってきませんよ!

賃貸で部屋探しをしていると「敷金・礼金」という言葉を耳にします。

そんな敷金礼金ですが、部屋探しにみえたお客様から「敷金と礼金のどちらか退去時に返金されますよね?」と質問されることがあります。

部屋を退去するということは「新しい入居先に引っ越す時期」でもあるので、返金されるものなら1円でも多く戻ってきて欲しいですよね。

しかし、色々な言葉を使って返金しないようにする不動産屋もあります。

というわけで、今回は敷金礼金について詳しく解説していきます!

 

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まずは敷金と礼金で返ってくるのはどっち?

はじめに「敷金と礼金のそれぞれの意味と返金の有無」についてお答えしておきましょう。

  • 敷金…退去時の補修費に充てられる預け金で「返金される」
  • 礼金…大家さんへのお礼で「返金されない」

ただ敷金でも「償却(退去時に全額修繕費に充てる)」ようになっていることもあるので注意が必要です。

 

敷金の償却とは何なのか?

敷金の償却とは、借主の債務不履行の有無に関わらず「敷金から一定額を先に控除する」という特約のことです。

ほかにも「敷引」と言われますが、償却と敷引きは同じ意味となります。

つまり、退去時に返ってくると思っていた敷金も「償却2ヶ月」や「敷引2ヶ月」と記載があれば、それは敷金の内2ヶ月分は返って来ないことになります。

不動
ですから、敷金の償却や敷引きというキーワードには気を付けなければいけません。

 

敷金償却や敷引きは法的に問題ないのか?

例えば、敷金償却を2ヶ月と定めた場合「3ヶ月しか住んでいない」としても2ヶ月分の敷金は返ってきません。

そのため、この特約は消費者契約法の「消費者の利益を一方的に害する条項」に該当するのではないかと裁判に発展したことがあります。

そして、平成23年3月24日の最高裁で「借主が明確に敷引特約について認識しており、敷引金が高額すぎないのであれば「敷引特約は有効である」と結論付けられました。

敷引金が高額すぎないとは「賃料の2~3.5ヶ月」とされていますが、実際は賃料の1~2ヶ月で設定されることが多いです。

 

敷引特約があっても退去費用は請求される!?

また、敷金償却や敷引きを「原状回復費用の先払い」と考えている方もみえます。

そのため退去費用は必要ないと勘違いされてトラブルになるケースもありますが、敷金償却や敷引きがあっても「それ以上に原状回復費用が掛かれば超過分は請求」されます。

償却や敷引きは「最低限の原状回復費用の確保として設定される」ということですね。

 

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敷金ゼロは「本当はゼロじゃない」かも!?

敷金が返ってくる返ってこないでモヤモヤするなら「敷金ゼロ」の物件を選べば良いと思うかも知れません。

今では敷金礼金ゼロという物件もたくさんあるのですから一理ありそうです。

しかし、じつは敷金ゼロの物件でも「本当はゼロでは無い」ことがあります。

 

敷金ゼロ物件には「定額補修分担金」が付いているかも!?

敷金ゼロの物件でも「定額補修分担金」という項目があれば要注意でしょう。

定額補修費分担金とは「一定金額をあらかじめ退去時の補修費として負担しておく」ための負担金になります。

他に「補修費分担金」とも言いますが、内容は敷金償却や敷引きと同じです。

内容としては敷金償却や敷引きと一緒なのに、定額補修費分担金があるのに敷金ゼロで募集するのはズルイ気がしなくもないですね。

裁判では「無効」とする判例もありますが…

定額補修分担金特約については地裁や高裁の判例で「消費者に不利な特約として無効(消費者契約法第10条)」とされ、借主の返還請求が認められたものもあります。

しかし、先の敷引き裁判では「最高裁で敷金の償却が認められている」ため、実務的には有効として使っている所もあります。

「名称はともかく定額補修分担金と敷引きは一緒」という認識だと思いますが、個人的には最高裁で判例が出ていないので無効になる可能性はあると思います。

 

「定額クリーニング費」も補修費分担金みたいなもの?

大手では大東建託が契約時に請求している「定額クリーニング費」ですが、こちらはどうなのでしょうか?

クリーニング費用については「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」で借主負担として定められています。

ただし、借主が負担すべき範囲と金額が明確に示されていて、また借主がそれを認識していることが要件となります。

もちろん示された金額が暴利であれば無効です。

ちなみにクリーニング特約については判例も多く、先の要件が満たされているかどうか大きく影響しています。

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」に法的効力はありませんが、こういった判例を材料に作成されていますので裁判でも有効な判断材料とされます。

 


 

「敷金礼金0」や「敷金礼金なし」という物件でも、定額補修分担金やクリーニング費は「償却と同じように返金されません」ので注意しましょう。

ちなみに、これらはに退去時に払う払わないのトラブルにならないようにするための対策の一環なんですね。

 

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敷金以外にも返金される!?忘れずに請求するのはどれ?

一般的に賃貸で部屋を借りる時に支払う「初期費用」ですが、その中の項目で退去時に返金請求できるものがあります。

初期費用明細として一般的な項目は以下のような内容です。

敷金 退去時の補修費用の預け金
礼金 大家さんへのお礼
前家賃(日割り家賃) 入居日からの家賃(入居月の家賃)
仲介手数料 仲介業者への手数料
保証料 保証会社を利用した場合の手数料
火災(家財)保険 入居する部屋へ掛ける保険
付帯サービス 害虫駆除などの有料サービス(任意)

ではズバリ!

この中で退去時に返金されるものですが、それは「火災(家財)保険」となります。

 

火災(家財)保険で「年払い」していると未経過分は返金されます!

賃貸で部屋を借りる際は「火災(家財)保険の加入を義務付けられる」のが一般的です。

賃貸の火災(家財)保険の内容

  • 火災(家財)保険…入居者の家財などに対する保険
  • 借家人賠償責任保険…大家さんに対する保険
  • 個人賠償責任保険…日常生活のトラブルに対する保険

内容としては上記のように分かれますが、とくに大家さんが気にするのは「借家人賠償責任保険」です。

 

これは入居者さんが物件に損害を与えた場合に補償する保険になるので加入は必須になり、多くの場合は「物件の更新時期に合わせて火災保険も更新」となるので年払いとなります。

(ただ最近は火災保険の加入を忘れてしまう方もみえるので家賃と一緒に月払い請求もあります)

年払いの場合は、未経過分については返金されます。

管理会社が教えてくれたり手続きをしてくれれば良いのですが、何も教えてくれない会社もあるので火災保険を年払いにしている方は忘れずに解約手続きを行いましょう。

 


 

退去時に忘れずに請求したい「火災(家財)保険」ですが、最近は「月額」で支払うケースもあります。

この場合は、未経過分(過払い)がないので返金できませんので注意して下さい。

また火災保険は初期費用で支払う時に管理会社によっては「自分で加入してもOK」ということもあります。

その場合は、個人賠償責任保険などの掛け金を下げて保険料自体を安く済ませることも可能なのでご検討ください。

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礼金の「返金トラブル」について

礼金は「大家さんに対するお礼」ですから返金はありません。

ただ、この礼金でも「返金して欲しい」というトラブルも正直あります。

というのは、

  • 嫌な住人が住んでいて引っ越したい
  • 仕事の都合で短期解約することになった

などの「借りてすぐに退去する」ことになった場合です。

仕事などの自己都合では「まず返金されない」ですし、入居してみたら嫌な住人がいたというケースでも礼金の返金は難しいでしょう。

ただ、入居先を紹介した仲介業者に言えば「次の入居先」で仲介手数料の割引きなどはしてくれるかもしれません。

まったく取り合ってくれない可能性もありますが、ダメ元で文句の1つくらい言う価値はありそうです。

 

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まとめ

部屋探しで来店されるお客様と話ていても、皆さん「敷金や礼金が何か?」ということはご存じです。

しかし、敷金の償却や敷引き、また定額補修分担金までとなるとご存じの方はかなり少なくなります。

  • 敷金の償却と敷引きは「敷金から一定額を先に控除する」という特約(返って来ない)
  • 敷金の償却や敷引きがあっても、退去費用が超過していれば支払いは発生する
  • 敷金ゼロでも「定額補修分担金」などがある場合は注意!(敷金償却同様に返って来ない)

これから部屋探しをされるなら、是非この辺りの敷金関係の知識は備えておくことをお勧めします。

不動産適正取引推進機構に寄せられるトラブル相談をみると、敷金契約に関することって結構多いんですよ。

以上「敷金は返ってくるんでしょ?残念ですが償却だと戻ってきませんよ!」でした。

 



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