「これから家を建てるぞ!」と住宅展示場などに出かけると、たくさんのハウスメーカーのモデルハウスを見ることが出来ます。
しかし、その中で建築方法に注目すると多くは「軽量鉄骨造」と「木造」のどちらとなります。
そのため、家を建てる時は「軽量鉄骨造と木造のどっちが良いのか?」この2つはよく比較されるところです。
結論を言えば「絶対にこっちが良い!」と言い切れることはなく、それぞれにメリットとデメリットがあるので「自分が住みたい家」をイメージした時に、どちらが自分の希望に合っているか検討する必要があります。
というわけで、今回は「軽量鉄骨造を木造のそれぞれの特徴」について様々な角度から考えてみたいと思います。
まずは「軽量鉄骨造」について解説します!
木造についてはイメージが出来ると思いますが、意外と「軽量鉄骨造って何?」という方はみえます。
なので、念のためにまずは軽量鉄骨造について簡単に説明させてください。
軽量鉄骨造とは?
軽量鉄骨は「鉄骨」というので、大きくて厚さのある鋼材を使うイメージがあるかもしれません。
ですが、軽量鉄骨では「厚さ6mm未満の鋼材」を使用します。(一般的には3~4mmが多い)
簡単に言えば、鉄板を曲げて作るイメージです。
軽量鉄骨造の家は「工場で生産された材料を使用」してボルトやナットで組み立てます。
そのため「工場を持っているハウスメーカーでないと造ることが出来ない」ので、木造と比べると建築できる会社は限られます。
重量鉄骨造とは?
ちなみに軽量鉄骨造以外に重量鉄骨造というのもあります。
こちらも鋼材を使用して「厚さ6mm以上」であれば重量鉄骨と呼びます。
鋼材もしっかりしているので耐震性や防音に優れていますが、デメリットとして重量が重いので地盤がしっかりしていないと建てれませんし基礎工事も費用は高くなります。
軽量鉄骨造と木造の違い!
ここから軽量鉄骨造と木造について比較していきましょう。
なんとなくイメージとしては「鉄骨」という単語が入っているので軽量鉄骨の方が色々な面で優れていると思われるかもしれませんが意外と考えが変わるかもしれませんよ。
耐震性はどっちが良いの?
耐震性に関しては軽量鉄骨の方が強いと思われるかもしれませんが、今は木造建築でも変わらないくらいの耐震性が実現できます。
地震で家が倒壊する原因は「柱や屋根などの躯体の接合部が外れる」ことで、今は木造住宅でも金具で接合部を補強している家が多いのです。
逆に言えば軽量鉄骨の家と言えども接合部が甘ければ地震で倒壊する危険はあるので、軽量鉄骨や木造に限らず「接合部分はどうなっているのか?」は、地震が心配な方は確認が必要です。
火事に強いのはやっぱり軽量鉄骨?
「木は燃えるので火事については軽量鉄骨の方が良いでしょう?」と思われるかもしれませんが、じつは火事に弱いのはむしろ軽量鉄骨造の家です。
というのは、木はたしかに燃えるのですが「燃え尽きるまでに時間が掛かる」ので避難する時間が確保できます。
しかし「鉄骨は5分程度で溶ける」ので、避難の時にドアが開かずに閉じ込められる危険があります。
そのため火事の時の避難については木造の方が時間が稼げます。
しかし、火災保険料は「軽量鉄骨造」の方が安い!
「火災については木造の方が安全」と言ったものの、火災保険では軽量鉄骨造の方が安くなります。
火災保険は「構造級別」によって保険料が変わります。
「M構造(マンション)・T構造(鉄骨造)・H構造(木造)」で大きく分けることができ、M構造が一番保険料が安く、H構造が一番高くなります。
軽量鉄骨造はT構造なのでH構造の木造よりも保険料は安いのですが、木造でも2×4工法であればT構造の保険料が適用されます。
断熱性はどっちが優れているの?
断熱性に関しては「どのように断熱材を入れているのか?」また「窓の大きさやグレード」で変わるので一概に語れません。
ですが、そういった諸条件がまったく一緒であれば「木造」の方が優れています。
というのは、鉄骨造は「ヒートブリッジ」といって柱などを通じて外気と室内の熱が伝わりやすくなります。
夏の炎天下に放置されていた鉄板を触れば熱いですが、木材であれば熱くないですよね。
それでもヒートブリッジ対策というのはあるのですが、そもそも断熱性能を優先するのであれば木造の家にした方が余計なコストを掛けずに済みます。
デザインの自由度が高いのは?
開口などを大きく取りたいということであれば、やはり軽量鉄骨の方が広く出来るでしょう。
ただ木造でも柱で構成される木造軸組み工法であれば十分にデザイン性の高い家を建てることは出来ます。
逆にさきほどチラッと触れた木造の2×4工法の場合は、柱ではなく壁で組み立てていくような形になるので開口などを広く取るには不向きです。
お値段はどっちがお得なの?
出来るだけ費用を抑えたいと考えると、やはり木造の方が安く建てられることが多いです。(いわゆるローコスト住宅となると木造になります)
軽量鉄骨については、材料を加工する工場を持つハウスメーカーでしか建てられないので平均的に考えると木造よりも少し高くなります。
坪単価で考えると50万円前後からというところでしょうか。
ただ、木造でも住宅展示場に入るようなハウスメーカーの場合は、同じように広告費などが含まれるのであまり建築費に遜色はなくなってきます。
あくまで価格の安さをみれば「木造なら家が買える」というケースが出てくるでしょう。
その他で気を付けることは?
あとは木造の場合は吸湿性に優れているので「住み心地が良い」ですが、鉄骨造の家はエアコンなどのランニングコストは掛かりがちといえます。
ただ、自己の住宅としての法定耐用年数は軽量鉄骨で3~4mmの鋼材を使用している場合は40年で、木造の法定耐用年数の33年を超えます。(但し、鋼材が3mm以下の場合は28年です)
別に法定耐用年数を超えたからといって家に住めないわけではありませんが(減価償却という点から資産が耐えうるであろうという目安なので)、軽量鉄骨造と木造の耐久年数の1つの目安としてかんがえることが出来ます。
ちなみに私は今は賃貸の営業マンをやっていますので、軽量鉄骨造と木造のアパートなどで「防音」について質問をよくされます。
「やっぱり軽量とはいえ鉄骨の方が良いの?」と言われますが、はっきり言えば防音性能について差はありません。
一戸建てで防音を気にすることは無いと思いますが「賃貸でも防音性能を優先する」なら、やはり重量鉄骨の物件を選んだ方が良いですね。
ちょっとしたオマケ情報でした。
おわりに
いかがでしたか?
今回は「軽量鉄骨造と木造の違いについて比較検討」してみました。
冒頭でお伝えしましたが、軽量鉄骨造と木造で絶対にどちらが優れているということはありません。
ですが、自分が何を優先するのかで選ぶべき建築工法が見えてくるのではないでしょうか。
ちなみに私はあまりエアコンが好きではないので「住み心地」を優先して木造の家を選びました。(まあ予算の関係もありましたけども)
木造の家の住み心地は何も参考にならないと思いますが、まあ快適に住んでいます。(苦笑)
以上「軽量鉄骨と木造を比較!これから住むならどっちがおすすめ?」でした。
【 最後にPRです 】
個人でも掲載可能!空き家マッチングサイト
ここ数年「空き家問題」が取り沙汰され、管理の行き届いていない空き家については固定資産税が6倍になるという話も聞きます。
しかし、築年数の経過した空き家や地方にある空き地などは不動産屋も積極的に取り扱ってくれないので「仕方なく放置している」という方もみえると思います。
そんな空き家で頭を悩ましている方にお勧めなのが「空き家コネクト」です。
空き家コネクトは個人・法人問わず「空き家・空き店舗・空き地・山林など」の不動産情報を無料で掲載できるマッチングサービスになります。
「こんなボロボロの空き家は誰もいらない」と諦める前に無料掲載してみましょう!(イエエエイ!を見たと伝えて貰うとトップページにピックアップ物件として紹介して貰えますよ)
おすすめの記事 と スポンサーリンク