皆さんには「不動産屋」というと何を思い浮かべるでしょうか?
街の小さな不動産屋に駅前にあるミニミニなどの賃貸で部屋探しする時に行く不動産屋。
また、家を買う(建てる)時に行く住宅展示場にあるハウスメーカーも不動産屋というイメージがあるかも知れません。
実際にこれらの会社は「不動産業」に関わりのある会社なので、不動産屋として考えるのが間違いではありません。
ただ、ハウスメーカーに土地探しに行ってもあまり意味が無いように、それぞれの会社には特徴があるので「そこを理解する」のは不動産の購入などを行う際には大切なことだと思います。
そこで今回は、色々あるけどイマイチ分かりにくい「不動産の種類について」解説していきましょう!
不動産の種類!まずは大きく3つに分けて考えよう
まず不動産を理解する上で大切なのは「不動産業」を知ることです。
不動産業は幅広く「売買・仲介・建築・開発・賃貸・管理・転貸…etc」とあるのですが、私たちエンドユーザーが直接関わる上で知っておきたいのは、
- 売買と仲介
- 建築
- 賃貸と管理
の3種類です。
とりあえず、ここを抑えれば「家を買う時も部屋を借りる時も悩まずに済む」ので順番にお伝えしていきます。
家を買う時に理解しておきたい!売買と仲介について
不動産取引の経験が少ない方が「勘違いしやすい」のが売買と仲介です。
厳密に言うと、売買と仲介以外にも代理や転貸借など色々な契約方法があるのですが、そこを掘り下げると難しくなるのと、一般の方が理解する上でまず抑えるべきなのが「売買と仲介の2つの取引形態を理解する」ことなので、まずはそこを抑えます。
はじめに売買は、新車や電化製品を購入するのと一緒で「不動産を売買する」というイメージでOKです。
また、実際に「不動産を売主から直接購入(賃借)する」こともあります。(詳しくは後ほど)
次に仲介ですが、仲介とは「紹介」のことです。
そして、ここが不動産屋を理解する上での重要ポイントですが、基本的に不動産業(宅建業)というのは「仲介ビジネス」になっています。
宅建業とは、不動産取引を行うための資格(免許)です。
そのため、不動産屋というのは基本的に「土地建物の売買で利益を出しているわけではなく、紹介料(手数料)で成り立っている」ということが分かると理解しやすくなります。
だから「古い街の不動産屋」が成り立つ!
たまに「あの不動産屋って経営大丈夫なのかな?」というような、こぢんまりした不動産屋があると思います。
でも、じつはそういう地元に昔からある不動産屋ほど安泰で、下図を見て頂くと「不動産屋A」が地元にある不動産屋のイメージですね。
つまり、地元の地主さんや大家さんから「不動産を買ってくれる人誰かいない?」という仲介の依頼を受けます。
次に、不動産屋Bが買ってくれる人を見つけて来てABで契約をまとめると「Aは売主からBは買主から」手数料を頂けるというわけです。
ある意味、不動産屋Aは「凄く良いポジション」ですよね。
ですから、地元の地主さんや大家さんと繋がりの強い「街の不動産屋」というのは潰れないのです。
ポイント
- 街の不動産屋は地元の情報に強い!土地探しで訪れたい不動産屋
- 売買(中古の戸建てやマンション)ではハウスドゥなど、賃貸ではエイブルやミニミニが不動産屋Bのポジションです
建築業と不動産業は分けた方がスッキリする!?
次に不動産屋について混乱しやすいポイントになるのが「建築」です。
家が欲しいと思ったら「まずは住宅展示場に行こう!」という方も多いですが、住宅展示場にあるハウスメーカーは「家を建てる会社(建築業)」になります。
でも「ハウスメーカーで土地の紹介してくれるよね?」という意見もあると思いますが、それは建築業と宅建業の2つの免許を持っているということです。
ただ、どっちが専門なのかと言えば、当然「建築業」になります。
では、なぜ建設業(家を建てる会社のこと)と不動産業を分けた方が良いのかというと「家を建てるのと買うのでは支払いからスケジュールまで違うことが多い」からです。
更地に家を建てるのは支払いや契約も「完成した家を買うよりも複雑」になります。(詳しくは以下で)
家を建てる流れ!ポイントを把握すれば家づくりの失敗を防げるよ!
ですから、家を建てる予定の方は「建築業と不動産業は別モノ」ということを理解した方が失敗せずに済みます。
一括りに不動産屋とまとめると混乱の元です。
建築業でも「建売」「マンション」は売買のイメージでOK
では「完成物件(建売やマンションなど)」の場合はどうなのかというと、登記などもありますし契約自体は「お金を払ってハイお終いではない」ですが、イメージとしては一般的な売買に近いです。
また、1つ購入者の立場として大きなポイントになるのが「仲介しない場合は手数料が発生しない」という点があります。
具体的には「建売一戸建てを建築した会社Aが直接販売」している時に購入したら、仲介している不動産屋がいないので仲介手数料が発生しません。
逆に、建築会社Aの建売を不動産屋の紹介によって知った場合は、買主は不動産屋に仲介手数料を支払います。
建築業と言っても、私たち消費者側から考えると「家を建てる」のと「家を買う」のでは違います。
また「家を売主から直接買う」のと「家を紹介して貰って買う」のでも違ってくるんですね。
ここまでは「売買(家を買う)」ということで解説してきましたが、
- 街の不動産屋
- ハウスドゥなどの仲介業者
- ハウスメーカー(家を建てる会社)
- 建売・マンション業者(完成した家を販売する会社)
で、役割や契約など違ってくることが分かったと思います。
続いては「賃貸(借りる)」の不動産屋についてお伝えしていきましょう。
賃貸は大きく2つ!仲介と管理を区別しよう
賃貸の不動産屋と言えば「エイブル・ミニミニ・アパマンショップなど」をイメージする方も多いと思います。
でも、他にも「大東建託・東建コーポレーションなど」も賃貸ではよく聞く社名ですよね。
では、これら何なのかというと「仲介と管理」で分けるとスッキリします。
先で解説しましたが、仲介は紹介のことでミニミニやエイブルなどは「仲介をメイン」とする仲介業者です。
また、管理はアパートやマンションなどを「綺麗にしたり、壊れたら直したり、家賃を集金したり」する仕事です。
借主(入居者)からすれば、
- 部屋を紹介して貰う…「仲介業者」エイブル・ミニミニなど
- 入居後のトラブルを対応して貰う…「管理会社」大東建託など
となります。
ただ、厳密にはエイブルも大東建託も「仲介と管理の両方を行う」のですが、大東建託などは「オーナーを探してアパートを建てるところから始める」ので管理する物件数は圧倒的に多いです。(エイブルなどが管理するのは「大家さんに依頼した物件」に限ります)
賃貸営業をしていると、入居後に何かあると連絡を貰うことがありますが、仲介業者では建物のトラブルに対応は出来ません。
入居後については、すべて窓口は管理会社になります。
不動産屋の種類のまとめ
色々と内容が出てきたので、ここで簡単におさらいをしますが、まずは「家を購入する」ことで考えると
- 「街の不動産屋」 … 土地探しで訪れたい
- 「仲介業者(ハウスドゥなど)」 … 既存の戸建てやマンションなどの情報探しに
- 「ハウスメーカー」 … 家を建てる会社、ただし大手は分譲地などの扱いもある
- 「建売・マンション業者」 … 完成した家を販売する会社売れないと仲介業者に販売を任せる
と、それぞれ役割が違ってきます。
また「賃貸」の場合は
- 「仲介業者」…エイブルやミニミニなど、契約までの窓口
- 「管理会社」…大東建託や東建コーポレーションなど、入居後の窓口
と2つに分類しています。
ただ、上記のように分けたものの「会社がどこまで業務を広げるか?」で、ハウスメーカーだけど土地のあっせんも行う会社もあるので、必ず上記のように分かれているわけではないので目安として判断してください。
おわりに
今回は「不動産の種類について」お伝えしてきました。
不動産業界の営業に携わっていると、不動産のことで混乱していると感じる方に多く出会います。
そして、その混乱したままの状態で不動産屋に行って説明を受けても「営業トーク」とか変に疑って話が進まない方もみえます。
ただ、今回お伝えしたこと知っておけば「この不動産屋は●●が得意で▲▲は苦手そうだな」と判断が出来るので、実際大きなメリットになりますよ。
以上「不動産の種類がわかりにくい?賃貸や仲介とか全部スッキリさせるよ!」でした。
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