中古マンションを内覧する際は何を見れば良いのでしょうか?
今まで住んでいた物件だとリフォームも前提に考えますし、やはり新築を見るのとは勝手が違ってきます。
それに売主が居住中だとジロジロ見ても大丈夫なのかも気になります。
ちなみに私がマンションの内覧に同行する場合、はじめはエントランスやエレベーターなどの室外から順番に見ていきます。
マンションは他の入居者もみえるからこそ「共有部分からじっくり見ていく」ようにしています。
そのため、まずは室外で何を見ていくのかお伝えしていきましょう。
中古マンションの内覧で「室外」を見る時のポイントは?
マンションの敷地の内外を見る際は、大きく以下の3つの点を確認します。
- 共用施設
- 管理状況
- 周辺環境
マンションは室内に注目されがちですが、敷地の方が資産価値を決める要素が大きいので油断は禁物です。
共用施設は利用のルールも確認!
エントランスだけというマンションもありますが、大規模なマンションならキッズルームなど様々な共用施設があります。
どのような共用施設があるかはもちろんですが、使い方や利用のルール(費用が掛かることもある)などの説明を受けておきましょう。
駐車場に関しては、一部屋に対して1区画取れる所もありますが、なかには取れないマンションもありますので注意しましょう。
年毎に抽選を行い区画の位置を変更するところもあります。
マンションの管理状況をチェック!
マンションの共用廊下やエレベーター、エントランス等が汚れていないかチェックしましょう。
共用スペースの利用で住民同士のトラブルになることもありますが、やはり管理状況が悪いほど問題になっているように思えます。
管理人の有無なども当然ポイントですね。
私がよく見るポイントは、ゴミ置き場にゴミが散乱していないか、集合ポストに広告チラシであふれていないか、エレベーター内が清潔に保たれているかを見ます。
ハトよけの防護ネットが無いかもチェック!
建物の外部を確認する際に注意したいのが、ハトよけのネットが有るか無いかです。
売り出している部屋のバルコニーには、ネットは無いが、その他の部屋にネットがある場合、ハトが巣を作りやすいマンションの可能性があるので要チェックです。
周辺環境は変わることを念頭にいれる!
これを失念されている方が多いのですが、マンションが建設されているということは「そのエリアは高層建築物が建ちやすい」ということになります。
そのため、突然マンションの建設が始まるようなこともあります。
それでは「羨望が気に入って購入したのに…」ということになりかねません。
中古マンションの「室内」の内覧で外せない6つのポイント!
建物の室内では、次の6つのポイントの確認は外せません。
- 日当たりと羨望
- ペット・楽器・リフォーム・駐車場
- 上下左右の住人
- 各室の状況・内装
- 設備
- 室内の残置物
こちらも順番にみていきましょう。
日当たりと羨望の確認!
マンションは隣家と壁を共有する形になっているので、採光できる場所が決まってくることから「マンションの資産価値に大きな影響を与えるポイント」にもなります。
そのため、バルコニーから見渡した羨望や日当たりが「将来的に変化する要素が無いか?(目の前が空地などではないか)」をチェックしましょう。
「ペット・楽器・リフォーム・駐車場」は購入条件にもなるので注意!
ペット・楽器・リフォーム・駐車場の確認は、可能であれば事前に「重要事項調査報告書」をみせてもらいましょう。
これらは購入の前提条件になることも多いので、間違いのないように丁寧に確認すべきです。
例えば、バルコニーは共用部分なので「ペットの放し飼いが出来ない」ケースもあります。
ペットに関しても、小型、大型等の制限から、犬猫などの種類に関する制限や飼育できる数などの制限があります。
尚、危険な動物に関しては、万が一逃がしてしまった場合のことを考えて飼育不可のケースが多いです。(ヘビ、ムカデ、毒性のクモ等)
実際に他の住人が放し飼いにしていても、管理規約上は制限されていることもあるので「管理規約や重要事項調査報告書は必ず目を通す」ようにしましょう。
「上下左右の住民」どんな人が住んでいるのか必ず知りたい!
マンションでは、どのような人が隣家に住んでいるかは戸建て以上に気になるところです。
また、マンションの管理規約には「リフォームには上下左右の住民の同意が必要」というケースもあります。
できるだけ売主に、
- どのような人が住んでいるか?
- 今までにトラブルはなかったか?
ヒアリングするようにしましょう。
隣接世帯からの騒音はどうなのか?
マンションの場合は壁を挟んで隣に他人が暮らしているわけですが、不思議なもので一度騒音が気になりだしたら「ずーっと気になるのが人間」です。
その為、マンションの場合は「隣接世帯との防音」が重要になります。
この防音に関しては、D値という基準でレベルが分かれています。
新築の際のパンフレット等が残っているようでしたら、D値が記載してあるかもしれませんので確認をしてみましょう。
ちなみにD値45以上であれば「隣接世帯の日常会話がほとんど聞こえないレベル」になりますので、D値45以上を基準にするといいかも知れませんね。
各室の状況・内装は「見えないところ」も要チェック!
各部屋の状況や内装を見る際は、荷物が置いてあったりして見にくい場所も出来る限りチェックします。
また入居中だと収納を開けることが出来ないこともありますが、購入後のトラブルを避けるために確認するようにしましょう。
将来の居住プランも考えて間取りを見よう!
マンションは一戸建てのように増築が出来ないので「間取りが重要」になります。
夫婦と子供1人の三人暮らしで3LDKのマンションを購入しても、将来お子様が増えた場合、手狭になってくる可能性があります。
その為、将来のライフプランを考えながら探すことが重要になるでしょう。
また、子供部屋はなるべくリビングを通過する部屋にした方が良いと言われてます。
これは子供が思春期になると自分の部屋に閉じこもったりするので、リビングを通過して部屋に向かう事で家族とコミュニケーションが取れるからです。
設備が故障していないか電源を入れて確認!
設備類は出来るだけ電源を入れて動作チェックします。
使ったことがない設備は、性能や使用方法なども確認しておく事と、設備に関しての取扱説明書や保証書が残っているかも確認しておきましょう。
また、ほとんどの売り出し中のマンションは通電がされていない事が多いですが、気がきく売主さんなら、通電しておいてくれる方もいますので、内覧の際は、仲介業者に通電の有無を確認し、通電されているようでしたらブレーカーを上げてもらいましょう。
設備関係は、売買契約の内容でも保証されることはあまりありません。
経年劣化等によって使用できない設備なども多々見受けられますので、契約前に故障の有無が確認できると安心ですね。
水回りのリフォーム状況は?
中古のマンションをリフォームする際に、リフォーム費用の大部分を占めるのが水回りの設備費用です。
「キッチン・トイレ・お風呂場・独立洗面台」と全ての水回りを変えようとすると費用はかなり掛かります。
物件によっては現在の所有者が一部リフォームを実施している所もあります。
また築年数が古くなってくると「給排水管まで取替が必要になる事もある」ので注意が必要です。
残置物の扱いでトラブルになることも!?
残置物の有無は必ず確認しましょう。
原則は不動産の定義に従って売主に撤去してもらいますが、逆に貰えるものが貰えないなど無用なトラブルになることもあります。
よくあるケースが、室内の照明や、カーテン、エアコンなどの残置物でトラブルになることがあります。
不動産売買契約の際、売主より、残置物に関して撤去するか否かの判別書類をもらうようにしましょう。
内覧時に売主に確認しておきたい事項!
売主が居住中の場合、丁寧にご挨拶の上、マナーを守りながら内覧をさせて頂きましょう。
その際、売主に質問ができるようであれば、気になることを質問してみましょう。
広告チラシには載っていないリアルな話が聞けるでしょう。
- 売却理由
- 近隣の方とのトラブル、変わった人が居ないか。
- 住んでいて困った事、良かったこと。
- 騒音、臭気等
住んでみないと分からないような事を聞いてみることがポイントですね。
まとめ
さいごに記事のおさらいをします。
- マンションでも敷地内外のチェックは重要!
- 目の前に空地や駐車場がある場合は「用途地域」を必ず調べる
- 管理規約や重要事項調査報告書は必ず目を通す!
- 上下左右の入居者との関係性は確認ポイント
中古マンションの内覧は「室内はしっかり見がち」ですが、共用スペースや隣地など敷地の内外を見落としやすいです。
逆に、売却することを考えれば重要なポイントになるので丁寧に確認しましょう。
内覧の際は、メジャーやコンパス、室内の写真撮影が可能であればカメラなどを持っていくのもいいでしょう。
また、お客さんによっては手土産を持ってくる方がいらっしゃいますが当日は必要ありませんし、逆に売主さんが気にしてしまうので持っていくことは控えましょう。
以上「中古マンションの内覧は何を見る?必ず確認すべきポイントはココだ!」でした。
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