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仲介手数料1ヶ月が違法!賃貸で0.5ヶ月以上の請求は交渉出来る?

賃貸で部屋を借りる際に、紹介して貰う会社によって仲介手数料が変わることがあるのがご存じでしょうか?

賃貸の仲介手数料は、依頼者の双方から受け取る報酬額の合計は「賃料1ヶ月分+消費税」に相当する金額以内と定められており、また居住用の建物の賃貸借の仲介では、依頼者から合意を得ている場合を除き「賃料0.5ヶ月分+消費税」に相当する金額以内となります。

不動
そのため「仲介会社から何の説明もなく仲介手数料を1ヶ月請求されたら違法じゃないの?」という疑問を抱いている方も多いようです。

実際に仲介手数料を1ヶ月請求されるのは意表と裁判に発展したケースはあります。

その判例も踏まえて仲介手数料の交渉時の注意点やコツなどをお伝えしたいと思います。

 

 

賃貸で仲介手数料1ヶ月を請求するのは違法ではない!?

まず居住用賃貸の仲介手数料は、

  • 最大で賃料の1ヶ月分
  • 原則として、貸主と借主が0.5ヶ月分を負担
  • 但し、依頼者から合意を得ている場合は賃料の1ヶ月分を請求しても良い

となっていますから、一概に賃貸で仲介手数料を1ヶ月請求されたからといって違法にはなりません。

ですが、2020年1月14日に仲介手数料1ヶ月を請求した東急リバブルが敗訴した裁判がありました。

 

仲介手数料1ヶ月の請求で大手不動産会社が敗訴!?

簡単に裁判の流れまとめると、賃貸住宅を借りる際に1ヶ月分の仲介手数料を支払った元入居者が、仲介手数料は原則0.5ヶ月として、当時仲介を担当とした東急リバブルに仲介手数料の差額分を求めて訴訟しました。

その結果、2020年1月14日に東京高裁で東急リバブルに返還を命じる判決が言い渡されました。

あすか
この裁判のポイントは「仲介手数料1ヶ月の承諾を得るタイミング」になります。

今回の裁判になった契約の流れでは

  1. 内覧と仮申込み
  2. 入居の意思表示
  3. 賃貸借契約日の設定
  4. 仲介手数料1ヶ月分が記載された明細書を貰う
  5. 賃貸借契約書に署名捺印
  6. 仲介手数料1ヶ月分を支払う

上記のタイミングで承諾を得たことになりますが、裁判では「2.入居の意思表示」を受ける前に承諾を得なければならないというものでした。

私のような他業種から転職してきた人間からすると、内覧が終わって前向きに検討する意思があるのであればトラブル防止のためにも「1.内覧と事仮申込み」の時点で初期明細を作成して検討して貰わないと逆に怖いと考えてしまいます。

ですが、賃貸仲介の業界全体で見ると「とりあえず申込みを貰う」という悪しき慣習があったことも事実です。
おやつ

 

 

仲介手数料1ヶ月の説明を受けた時に値引交渉は出来るのか?

では、先の判例も踏まえて「入居の意思表示をする前」に不動産会社から仲介手数料1ヶ月の請求について説明があったとします。

この場合は仲介手数料1ヶ月を請求することは違法ではありません。

しかし、仲介手数料0.5ヶ月が原則であれば、わざわざ余分にお金を払いたくはないでしょう。

はたして値引交渉は可能なのでしょうか?

 

値引きに応じて貰えるかは物件による!?

私が賃貸営業を対応していた時も仲介手数料の値引交渉はありました。

その上でお伝えすると、物件によっては値引することもあります。

具体的に、

  • 他社も取り扱っている物件
  • 管理物件

は仲介手数料の値引交渉に応じることが多いです。

まず、他社も取り扱っている物件というのは、スーモやホームズ等を見て同じ物件を複数の会社が紹介している物件です。

その場合、ミニミニやエイブルは仲介手数料0.5ヶ月ですから「他社だと仲介手数料0.5ヶ月ですけど値引き出来ませんか?」と交渉すれば良いですし、仮に応じてくれないなら仲介手数料0.5ヶ月の会社で契約すれば良いでしょう。

 

ひな
次に、スーモやホームズ等を見て1社しか紹介していない場合は、管理物件の可能性が高いです。

この場合は他社で紹介して貰うことは出来ないため、不動産会社としては「大家さんから仲介手数料を貰えないので1ヶ月です」と言ってくるか、早く入居させたいので「積極的に値引に応じてくれる」のどちらかでしょう。

空室の多い物件は大家さんから「早く入居者見つけてよ」と急かされるので、仲介手数料意外にも礼金や敷金、フリーレントなどの交渉も積極的に大家さんに行なってくれるかもしれません。

 

上記以外で仲介手数料を交渉しても断られることが多い!?

では他社も取り扱っていたり、管理物件で入居させないといけない物件以外の値引交渉はどうでしょうか?

個人的には難しいと思います。

とくに築浅や入居希望者が多いエリアの物件は、値引交渉する人を相手にしなくても決まるからです。

こういった人気物件は仲介手数料に限らず、家賃や敷金礼金の値引交渉も難しいケースが多いです。

とはいえ、少しでもお得に契約したい気持ちも分かります。

なかなか値引交渉が難しい場合は、フリーレント(賃料のサービス期間)をお願いしてみると良いでしょう。

不動
仮にフリーレント1ヶ月で家賃が1ヶ月無料になれば、実質的に仲介手数料1ヶ月の値交渉に成功したのと変わりませんよね。

 

 

仲介手数料1ヶ月を払いたくないという人は!?

賃貸で部屋を借りるのは初めて。

でも、仲介手数料を多く払いたくないという人は、初めから仲介手数料0.5ヶ月の不動産会社を選びましょう。

国土交通省の「令和3年度住宅市場動向調査報告書」では、まだまだ仲介手数料1ヶ月分を請求する会社は多いようです。

その中で誰でも知っている賃貸仲介会社の大手「ミニミニ」と「エイブル」の直営店は、仲介手数料0.5ヶ月になっています。

 

仲介手数料を1円も払いたくないという人は!?

そもそも、仲介手数料を1円も払いたくないという人もいると思います。

そんな方法あるのと思うかも知れませんが、貸主(大家さん)から直接借りることが出来れば仲介手数料は発生しません。

「ウチコミ」や「ジモティー」で貸主と直接契約できる物件を探すことは出来ます。

ただし、貸主と直接契約ということは宅建業法の規制もありませんから、仮に心理的瑕疵があっても貸主は説明の義務を負いません。

おやつ
個人的に不動産取引に対して十分な知識がない方にはお勧めは出来ません。

 

 

おわりに

ここでは「賃貸で仲介手数料1ヶ月の請求は違法なのか?」をテーマにお伝えして来ました。

居住用賃貸では、原則として仲介手数料は賃料0.5ヶ月ですが、事前に承諾を得ていれば1ヶ月は法的に認められています。

ただし、ポイントになるのは「承諾を得るタイミング」になります。

実務では契約締結の直前に初期費用明細の説明をして流れで契約書にサインさせる会社もありますが、2020年の東急リバブルの判例もあり、この方法は使えません。

もし、そういった方法で承諾を得ようとしてきたのであれば0.5ヶ月を主張できると思いますし、また私たち不動産業に従事るものとしては法を遵守して働きたいものです。
あすか

以上「仲介手数料1ヶ月が違法!賃貸で0.5ヶ月以上の請求は交渉出来る?」でした。



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