「入居日の前に少しだけ荷物を入れてもいいですか?」と、賃貸の営業をしているとお客さんからよく質問されます。
引っ越しを業者に依頼せずに、自分で行う場合は少しでも荷物を早く入れておきたいという気持ちもわかります。
また、引っ越し業者に依頼するにしても、賃貸契約を先に済ませてから引っ越し日を決めようとすると「入居日と引っ越し日が全然合わない」という事態に陥ります。
しかし、ほとんどの場合で「入居日の前に荷物を入れることは出来ません。」
「ちょっとくらいいいじゃないか!」と思われる方もみえますが、賃貸契約はあくまで契約です。
お金の問題もありますが、何よりもトラブルが発生してからでは遅いのです。
というわけで、入居日の前に荷物を入れられない理由について確認していきましょう。
「入居日」と「契約日」「鍵渡し日」は違います。
賃貸契約を行うと色々な日程を決められて、よくわからないまま営業マンの言うことに従っている方もみえると思います。
そこで、まずは賃貸の契約で決められる予定日についておさらいしましょう。
申し込み日
申し込み日は「この部屋に決めます」という日です。
現時点では、契約ではなく「仮押さえ」というような形です。
この時点では「やっぱり部屋を借りるのやめます」と言ってもキャンセル料は発生しません。
契約日
申し込み日で部屋を仮押さえしてから、
- 「重要事項説明」を受けて
- 「賃貸借契約書」にサインを行う
ことで、賃貸契約が成立します。
この時点でキャンセルを行うと、キャンセル料が発生します。
鍵渡し日
賃貸契約を行い、入居準備が整ったら「鍵の引き渡し」が行われます。
通常は「入居日の前日」くらいに行われますが、お店の定休日や入居者の都合などで前倒しで早めに渡されることもあります。
しかし、鍵が手に入ったからといって部屋に入っていいわけではありません。
あくまで賃貸契約は「入居日から家賃が発生する」ように計算されているので、大家さんや管理会社の許可なく入ることは賃貸契約に違反します。
入居日
入居日は賃貸契約が開始される日であり、その日から家賃が発生することになります。
実際に「住み始める日」ではありません。
例えば、契約上の入居日は4月1日でも実際に引越しして住み始めたのは5月だから家賃を差し引いてほしいなんてことは通用しません。
また、入居日の前に荷物を入れたいという方に多いのは、先でも少し触れましたが「引っ越し日」と「入居日」の予定が合わないことです。
これは本当に注意でして、とくに3月の繁忙期などで引っ越しを予定される方は、まず部屋を決める前に「引っ越し業者を決めて予定を確保する」のが優先です。
引っ越し業者なんて簡単に見つかると思っていると、入居日と引っ越しの予定が大きく離れてしまいます。
これは賃貸を借りる時に失敗しないための大事なノウハウなので覚えておいてくださいね。
このように賃貸契約では、いろいろな日程が決められます。
とくに勘違いしやすいのは「鍵渡し日」で鍵を貰ったら、契約も済ませているし部屋に自由に出入りして良いと解釈されることです。
では、なぜ鍵を受け取ってからでも荷物の搬入を行ったりしてはいけないのでしょうか?
入居日の前に起こったトラブルの責任は?
一番の理由は「家賃が発生していないから」ではなく、万が一のトラブル防止です。
賃貸契約では、火災などが発生した場合に「家財保険」が掛けられていますが、こちらは「入居日から」開始されます。
仮に鍵渡しを先に済ませて部屋に入って、たばこの不始末などで火事が発生したとしたら当然責任は入居者の責任です。
しかし、物件が全焼して責任を負ったとしても何千万円から発生する賠償金をすぐには払えないでしょう。
ですから、家財保険に加入できていない入居日の前に荷物の搬入といえども部屋へ入ることは、お互いのためにも避けた方が良いのです。
「どうしても」という場合は、必ず事前に相談を!
何かしらの理由でどうしても部屋に入りたい場合は、勝手に入らずに必ず大家さんや管理会社に相談してからにしましょう。
入居日の前に引っ越しを完了させたいというのはダメでしょうが、少し採寸を行いたい程度のことであれば許可をくれることもあると思います。
この点は賃貸大手の物件よりも、個人の大家さんの物件の方が融通を利かせてくれることが多いかもしれませんね。
また入居日を少し早めることは出来ないかと考える方もみえます。
これについては「契約段階のどの時期なのか?」によって変わります。
賃貸で部屋を借りて入居日を伸ばすとどうなる?そもそも伸ばせる?
ただ、さすがに鍵渡し日が近い段階ではどうしようもないので、入居日を変更しなくて済むように契約日の前までにきちんと予定を組んでおいた方がいいですね。
おわりに
いかがでしたか?
「入居日前に少しだけ荷物を入れたい」という相談はよく頂きます。
なかには「日割りのお金を払うから」という方もみえますが、問題は家賃ではなく「家財保険」なんですね。
もしかしたら、あなたが火災を起こさなくても、あなたが借りる部屋の上に住んでいる方が水漏れを起こして、入居日前に搬入した荷物を水浸しにしてしまうこともあるかもしれません。
そういったトラブルのことを踏まえると、契約上の入居日前には荷物を搬入は可能な限りすべきではありません。
もしやむ得ない場合でも、まずは必ず大家さんや管理会社に相談しましょう。
また許可が出ても「何かあった場合の責任は一切負えません」と念押しされると思いますので、その点は理解された上で入居日前に荷物の搬入を行いましょう。
以上、「入居日の前に荷物は入れてもいい?入居日前に気を付けるべきポイントは?」でした。
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