最近は低金利も後押しして20代や30代でマイホーム購入される方も多いです。
しかし、人生100年時代と言われる現在、若くして家を購入して一生住み続けることは出来るのでしょうか?
長期優良住宅とは、2009年6月に施行された長期優良住宅認定制度の基準をクリアして認定を受けた住宅のことで「期待耐用年数は100年超」になります。
さらに長期優良住宅の認定を取得すると、未取得の物件よりもお得なことが色々とあります。
というわけで、ここでは長期優良住宅で得られるメリットについてお伝えしていきましょう!
長期優良住宅だと税金や保険が安くなる!?
長期優良住宅は、一般住宅と比べて次の税金で優遇を受けることができます。
- 住宅ローン減税
- 不動産取得税
- 登録免許税
- 固定資産税
また住宅性能が強化されている長期優良住宅なら「地震保険でも割引を受ける」ことが出来ます。
それぞれどれくらいの優遇を受けることができるのでしょうか?
住宅ローン減税の限度額が増える!
住宅ローン減税とは、一定の要件を満たして住宅の取得やリフォームを行った場合に「所得税と住民税が控除されて税金が還えってくる」制度のことです。
住宅ローン減税の要件として、新築一戸建ての建売の場合は
- 居住用の家屋で引渡しから6ヶ月以内に入居する(店舗併用の場合は、床面積の1/2が居住用であること)
- 住宅ローン契約者の合計所得が3,000万円以下
- ローンの返済期間が10年以上
- 登記に記載される床面積が50㎡以上
などが要件となります。
また、還ってくる税金は「控除額 = 年末の住宅ローン残高 × 1%」で、対象となるローン残高は一般住宅の場合は4,000万円が限度です。
しかし、長期優良住宅になると年末のローン残高の上限が5,000万円まで引き上げられます。
現金で住宅を購入した場合は「投資型減税」がある!?
住宅ローン減税は、その名と通り住宅ローン利用者のための制度です。
では、現金で購入したら減税制度はないかというと「投資型減税制度」があります。
投資減税型は、長期優良住宅など住宅の性能強化に掛かった費用(控除対象限度額は650万円)の10%が控除される制度です。
そのため、最大で65万円の税金が還ってきます。(控除しきれない部分は翌年度の所得税から控除されます)
不動産取得税の控除額が増える!
不動産取得税とは、不動産を取得したときに掛かる税金です。(そのまんまですが)
新築一戸建ての建売を購入する場合「所得者の居住用で床面積が50㎡から240㎡」であれば、一般住宅でも標準課税から1,200万円が控除されます。
ですが、長期優良住宅になると控除額が1,300万円にアップします。
登録免許税が軽減される!
登録免許税とは、不動産を登記する際に納める税金です。
新築一戸建てを購入する場合は、保存登記や移転登記が価格に対して掛かりますが、その税率が長期優良住宅になると優遇されます。
<保存登記>
- 一般住宅…0.15%
- 長期優良住宅…0.1%
<移転登記>
- 一般住宅…0.3%(マンション0.3%)
- 長期優良住宅…0.2%(マンション0.1%)
固定資産税の減税措置が期間延長される!
長期優良住宅にすると固定資産税でも優遇を受けることが出来ます。
通常、床面積が50㎡から280㎡以下の戸建ては3年間税金が1/2になりますが、長期優良住宅になると5年に延長されます。
- 一般住宅…3年(マンション5年)
- 長期優良住宅…5年(マンション7年)
長期優良住宅なた地震保険の割引が受けられる!?
日本は地震の多い国なので、火災保険と同時に地震保険に加入される方も多いと思います。
そんな地震保険ですが、耐震等級によって割引があります。
- 耐震等級1…10%
- 耐震等級2…30%
- 耐震等級3…50%
長期優良住宅は、耐震等級2以上と定められていますので、地震保険料の割引を受けられるメリットがあります。
長期優良住宅なら「フラット35」にも優遇がある!?
フラット35とは、住宅金融支援機構が全国の民間金融機関と提携して扱う住宅ローンのことです。
特徴としては、団体信用生命保険の加入も任意で、審査は比較的甘めと言えます。
また最大の特徴は「全期間固定型」の住宅ローンという点です。
契約時の金利が完済まで変わらないので「金利が上昇リスクが無い」のは嬉しいポイントですが、金利変動型の住宅ローンに比べて契約時の金利は高めに設定されています。
しかし、長期優良住宅にするとと「フラット35S」という金利優遇プランを選択することが出来るようになります。
「フラット35S」とは?
フラット35Sでは、住宅の技術基準に応じて「金利プランA」と「金利プランB」があります。
具体的には、両方とも借入金利が年0.25%引き下げられるのですが、引き下げ期間が「プランAは当初10年間・プランBは当初5年間」になります。
借入期間が延長できる「フラット50」も利用可能!?
フラット35の借入期間は、最長で35年です。
しかし、長期優良住宅を取得すると、ローンの最長返済期間を50年に出来る「フラット50」を利用することも出来ます。
長期優良住宅の期待耐用年数は100年以上とされているので、それだけ長く借入れしても家の耐久性は問題ないということですね。
また、フラット50には「金利引継特約」があります。
長期優良住宅と住宅性能表示制度の違いとは?
販売されている建売住宅を見ると「住宅性能表示制度」というものを見掛けます。
長期優良住宅は名前の通り「長く住める優良な住宅」を建てることを目的とした制度です。
その長期優良住宅と似ていて、さらに9年前に誕生していたのが「住宅性能表示制度」です。
住宅性能表示制度とは?
住宅性能表示制度は、1999年(平成12年)4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)に基づく制度で以下の3つの柱で構成されています。
- 新築住宅の基本構造部分の瑕疵担保責任期間を「10年間義務化」する
- 様々な住宅の性能をわかりやすく表示する「住宅性能表示制度」を制定する
- トラブルを迅速に解決するための「指定住宅紛争処理機関」を整備する
住宅性能表示制度は、質の良い家を建てることはもちろん「専門知識に乏しい一般の方でも安心して高品質の住宅を購入出来る」ことを目的としています。
長期優良住宅と比較してみる!?
長期優良住宅には、各種減税・地震保険・フラット35の優遇がありました。
長期優良住宅 | 住宅性能表示制度 | |
税金の軽減 | 住宅ローン減税・不動産取得税・登録免許税・固定資産税で控除有り | なし |
地震保険 | あり(耐震等級に基づく) | あり(耐震等級に基づく) |
金利優遇 | フラット35S(金利プランA) | フラット35Sの適合基準をクリアーしていれば優遇有り |
長期優良住宅にデメリットはあるのか?
税金や金利などで優遇もある長期優良住宅にもデメリットはあります。
具体的には「申請に手間とお金が掛かる」ことです。
そのため個人の建築会社では、長期優良住宅の基準”相当”と説明をして認定を取らないところもあります。(建物の性能としては基準相当かもしれませんが「税金等の優遇を受けることは出来ない」ので注意が必要です)
ただ、こういったデメリットも「すでに手間やお金が販売価格に含まれている建売住宅」であれば、あまりデメリットとして感じないと思います。
長期優良住宅の建売と言えば「東栄住宅」!
新築一戸建ての建売で長期優良住宅を販売する会社と言えば「東栄住宅」です。
2019年の長期優良住宅の取得戸数が、住友林業・タマホームに続いて第3位になっており、長期優良住宅の認定基準も7種目のうち5つが最高等級を取得しています。
希望するエリアで東栄住宅の建売があったら一度内覧してみてはいかがでしょうか?
おわりに
戦後の住宅業界は古くなったら建替えるという「スクラップアンドビルド」の考え方でした。
しかし時代の変化と共に「安心して長く住める家」が求められるようになり、長期優良住宅などの制度が誕生することになります。
ただ、住宅の質を上げるには費用も掛かるので、実際にお金を払う施主としてはメリットがないとなかなか気持ちの踏ん切りが付きません。
そのため税金等を優遇しているわけですね。
ただ、建築会社としては申請手続きが面倒なので長期優良住宅にすることを嫌がる会社も少なくないようです。
とはいえ、建売に関しては申請云々はすでに終わっている話なので、長期優良住宅を選ぶメリットは十分にあると思います。
以上「長期優良住宅のメリットは?金額が安くなるので知っておきましょう!」でした。
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