「自営業者だと住宅ローンの審査は厳しいの?」と言われると、確かにそうかも知れません。
収入証明もサラリーマンなら勤続1年分で良いのに対して、自営業者は「3年分の確定申告書の写し」が必要になります。
しかし、これも中小企業庁のデータでは「起業から3年後に倒産している個人事業主の割合は約50%」となっていますので、お金を貸す金融機関からすれば審査を厳しくするのも仕方が無いのかもしれません。
では、住宅ローンに通らない自営業者は一体どうすれば良いのでしょうか?
自営業の住宅ローンなら「フラット35」を利用すべし!
まず、家を買いたいけど住宅ローンが通るか心配な方は「フラット35」で申し込んでみましょう。
一般的に自営業者は「3年分の確定申告書の写し」が必要で、審査に通るためには3年連続黒字が大前提となります。
金融機関によっては明確な節税対策で赤字決済になっていると審査を通してくれることもありますが、そもそもフラット35では
- 返済比率の条件を見たいしているかは「直近1年分の所得」で審査される
- 確定申告書も2年分で良い
ことになっています。
つまり、他の金融機関に比べてフラット35の場合は「今年の確定申告が良ければ審査は有利に働く」ということです。
フラット35を利用する場合の注意点!
比較的審査が甘いと言われるフラット35も「返済負担率」は重視すると言われています。
返済負担率とは「年収に占める年間返済額の割合」のことで、フラット35では
- 年収400万円未満→返済負担率30%以下
- 年収400万円以上→返済負担率35%以下
に定められています。
また、注意点として「車や事業ローンなど他の借入れ」も、年間に返済できる額の割合に含まれます。
フラット35でも審査が通らなかったどうする?
フラット35は銀行等で住宅ローンが借りられない場合の最後の砦になるので、フラット35で審査が通らないと他の金融機関でも正直厳しいです。
わずかな可能性としてフラット35を申し込む会社で審査結果が変わることがあるので、フラット35も複数の会社に申し込んでみるのも一つの手です。
しかし、それでも審査に通らない場合は、審査に落ちた原因を考えて改善させるしかありません。
先にお伝えしたとおり、フラット35は直近1年分の内容で審査されますが、その他の金融機関であれば基本的には「3年分」で見られます。
そのため、3年間は計画的に決算内容の改善に努めた方が良いです。
住宅ローンが通らない?「3年計画」で改善しましょう!
最期の砦フラット35で審査が通らなかったら、気持ちを切り替えて決算内容を改善させます。
では、どういった点を改善させていけば良いのか?
3年後の審査に備えて以下のポイントを見直していきましょう。
3年間は出来るだけ節税を抑える!?
自営業だと節税のために、わざと赤字で決算をするところもあります。
節税すれば納める税金は少なくなりますが、所得や会社の利益は減ります。
そうすれば金融機関の審査も厳しくなるので、3期は節税よりもお金を残すことを意識しましょう。
納める税金は増えますが、条件が良くなれば金利の低い金融機関を選べるなどのメリットがあるはずです。
改善させる際のポイント
改善させる際のポイントとして「毎年」改善させることです。
金融機関によって異なりますが、3期の平均を審査基準にするところもあれば、最も低い年を基準にするところもあります。
融資をする金融機関としては安定性を求めるので、1年だけ飛び抜けて良くても審査は厳しくなりがちです。
借入れがあれば減らしておく!
もし事業ローンや自動車ローンを受けている場合は、住宅ローンを申し込む前に出来るだけ借入れを減らすようにします。
もちろん税金などの滞納がある場合も解消しておきます。
住宅ローン以外の借入れがあると、それだけ住宅ローンで受けられる融資額は少なくなるので、希望額に届かない可能性も出て来ます。
また、審査も不利に働くので改善すべき最重要ポイントと言えそうです。
出来るだけ頭金を用意する!
金融機関の審査では,、貯金があるとプラス材料として判断されます。
また、頭金があれば融資額を抑えることが出来るので、多く借入れするよりも審査も通りやすくなります。
そのため頭金は出来れば準備したいところです。
もし自己資金が難しい場合は、両親に支援して貰えないか相談してみてはいかがでしょうか。
1年頑張ればフラット35は利用できるけど…!?
どうしても早く家が欲しい場合は、1年頑張ってフラット35で再度申し込むのも良いと思います。
ですが、3年頑張って銀行等から低い金利で借入れることが出来れば、その分利息軽減の恩恵も大きくなります。
ただ、どちらにしても改善期間中は節税は我慢しましょう。
自営業者で審査が厳しそうな方は「節税のやり過ぎ」というケースが多いです。
実際に赤字決済させる方も少なくありませんが、それでは住宅ローンの審査も当然厳しいので注意して下さい。
住宅ローンを利用したい自営業者が絶対にやってはいけないこと!
自営業で住宅ローンに通らない方から相談を受けると「審査に不利」なことをやっていることが多いです。
本人は悪気が無いのかも知れませんが、自営業者にありがちなことなので出来る限り改善していきましょう。
税金滞納は一番のNG行為!?
住宅ローンを利用するのに金融機関が一発でダメというのが「税金の滞納」です。
仮に住宅ローンの返済が滞った場合に金融機関が競売などで回収することになっても、滞納している税金は優先して回収されるので「融資額が回収出来ない可能性が高まる」のです。
事業資金の借入れは多いとマイナスに働くことも!?
サラリーマンでも自動車等の購入でローンを利用しますが、自営業者の場合は事業資金でもローンを組んでいる方もみえると思います。
個人と会社の借入れは別と考えている方も少なくありませんが、あまり年収に対して借入額が多いと審査ではマイナスになります。
どちらにしても新規の借入れは3期は我慢して、すでに借りているものは出来るだけ返済していきましょう。
滞納や借入額は嘘ついてもバレない?
住宅ローンの申込時に「嘘をついたらバレますか?」と質問されることがあります。
結論から言えばバレます。
過去の税金の滞納履歴などは「納税証明書」で分かります。
また同様に勤続年数も「健康保険証」などの提出書類で簡単にチェックできるので正直に答えるようにしましょう。
自宅と事務所が兼用の場合は注意が必要!?
住宅ローンを取り扱う金融機関によっては、自宅と事務所が兼用の場合「住宅ローンの対象になるのは住居部分だけ」ということがあります。
つまり、事務所兼用の場合は「事務所部分は住宅ローンの対象外」になるので注意が必要です。
ですが、フラット35の場合は「住居部分が1/2以上であれば住宅ローン利用可」になっているので、各金融機関によって取り扱いは異なります。
住宅ローン控除の要件もチェック!?
住宅ローン控除には、次のような要件があります。
- 新築または取得の日から6カ月以内に自らが居住すること
- 床面積が50㎡以上であること
- 住宅ローンの返済期間が10年以上であること
- 床面積の1/2以上が自己の居住用であること
床面積の1/2以上が自宅でないと要件を満たさないので、この点も事務所兼用の場合は注意して下さい。
おわりに
自営業で住宅ローンが通らないと悩んでいる方は「フラット35」で申し込んでみましょう。
フラット35はサラリーマンや自営業者など関係なく「直近1年分の所得」で審査されるので、今まで確定申告を赤字にしていた方も前年度が黒字であれば可能性はあります。
しかし、フラット35で通らないのであれば一般の銀行はもっと厳しいので、所得や借入れ状況などを改善させた方が良いでしょう。
一般的な金融機関であれば「3年分の確定申告書の写し」が自営業者の場合は求められるので3年計画での見直し。
もっと早くマイホームを購入したい場合は、フラット35を利用する前提で直近1年分の所得を改善させるようにしましょう。
以上「自営業で住宅ローンが通らない!融資を受けるためにやるべきことは?」でした。
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