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原状回復の費用負担をわかりやすく!耐用年数で1円になるのはどれ?

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みなさんは賃貸で「最も多いトラブル」をご存じでしょうか?

じつは、不動産適正取引推進機構に寄せられる相談件数トップは「原状回復」に関することで、件数も全体の3割を超えています。

そういった背景もあり、国土交通省は平成10年3月に『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』(以下、ガイドライン)を作成しました。

このガイドラインには法的拘束力はありませんが、万が一トラブルに発展して裁判になった場合は「有効な判断基準」となります。

ですから、賃貸契約する上で原状回復の金銭トラブルに巻き込まれないためにも、入居者はガイドラインの基本的なことは理解しておいた方が良いのです。

ただ、平成23年の改訂版でも169ページとボリュームもありますし、また聞き慣れない単語も目白押しでそっと閉じたくなる方も多いでしょう。

そこで、今回は入居者の立場として抑えておきたい「原状回復の費用負担」について分かりやすく解説していきます!

 

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原状回復の費用は、大家と入居者どっちが負担するものなの?

まずガイドラインでは、原状回復で貸主(大家)と借主(入居者)のどちらが負担するか、以下のルールを定めています。

負担する人 対象
貸主(大家)
  1. 経年変化(建物や設備の「自然的」な劣化や損耗など)
  2. 通常損耗(借主の「通常の使用」により生じる損耗など)
  3. グレードアップ(建物や設備をより良くすること)
借主(入居者)
  1. 借主の故意過失
  2. 善管注意義務違反
  3. 通常損耗を越えるもの等

経年変化や通常損耗を分かりやすく解説すると「普通に生活していたら仕方が無いよね」という劣化や損耗の範囲です。

借主側の「善管注意義務違反」や「通常損耗を越えるもの」など難しい言葉ですが、ようは「一般的に考えられるよりも雑に扱かって損耗したら借主負担ね」というイメージです。

そのため貸主と借主の負担対象は、経年劣化・通常損耗「以上は貸主、以下は貸主」と分けることが出来ます。

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基本的に入居者が普通に使用しているレベルでの劣化や損耗は「大家さんの負担」になります。

 

借主の負担になる場合の「部位や負担割合」について

通常使用であれば原状回復は貸主負担とはいえ、実際に借主が負担することは多々あります。

ここでは部位ごとに借主負担になるケースや負担割合についてみていきましょう。

 

床(畳・カーペット・フローリングなど)

家具のへこみや通常使用による畳の変色。

その他、ワックスがけなどの費用は貸主の負担です。

ですが「借主の過失によるシミやカビ、冷蔵庫下のサビの跡、変色や色落ちなど」は、借主の負担となります。

部位 負担割合 耐用年数
1枚単位(ただし、毀損箇所が複数枚にわたる場合は、その枚数) 考慮しない
カーペット・クッションフロア 毀損などが複数箇所にわたる場合は、当該居室全体 6年
フローリング ㎡単位(ただし、毀損などが複数箇所にわたる場合は、当該居室全体) 考慮しない(ただし、全体を張り替えた場合は、建物の耐用年数から負担割合を算定する)
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「耐用年数」については後ほど解説します。

 

壁・天井(クロスなど)

下地ボードの貼替えが不要な画鋲の穴やエアコン設置の際のビス穴は「貸主の負担」です。

それ以外には、冷蔵庫などの後背壁面の黒ずみ・ポスター跡・日照による変色も「通常使用の範囲」と考えられるので貸主の負担になります。

逆に、タバコのヤニや臭い・台所の油汚れ・結露放置によるカビやシミは「借主の負担」です。

その他にもエアコンなどの水漏れを放置して腐食させたり、下地交換が必要なほどの穴も「借主の故意過失」と考えられ借主の負担となります。

部位 負担割合 耐用年数
壁紙(クロス) ㎡単位(ただし、借主が毀損させた箇所を含む1面分までの張り替え費用は貸主の負担。また喫煙などによる変色や臭いに関しては、居室全体のクリーニングや張り替え費用は貸主負担となります。) 6年
fudou
貸主負担で気を付けたいのは「喫煙による臭いや変色」これは部屋全体が費用負担の対象になるので注意!

 

建具(ふすま・柱など)

建具でも「網戸の張り替え・地震などで破損した窓ガラス」は貸主の負担です。

借主の負担となるのは、ペットによる柱などの傷や臭い。

また、落書きなどの故意による毀損も「借主の負担」になります。

部位 負担割合 耐用年数
1枚単位 考慮しない(考慮する場合は、建物の耐用年数から負担割合を計算する)
1本単位 考慮しない(考慮する場合は、建物の耐用年数から負担割合を計算する)
oyatu
ペットによる臭いや損耗は「ペット可の物件」だから許されるわけではありません。

 

附帯設備・鍵・クリーニングなど

専門業者による全体のハウスクリーニング・エアコンの内部洗浄・附帯設備の故障修理と買い換え・入居前の鍵の取り替えなどは「貸主の負担」です。

ですが、油汚れ・カビなど「不適切な使用や手入れによる設備の毀損・鍵の紛失」は借主の負担となります。

部位 負担割合 耐用年数
設備機器 各設備の耐用年数から負担割合を計算する 各耐用年数による
鍵の紛失は「全額」貸主負担 考慮しない
クリーニング 通常の掃除を実施していない場合で、部位もしくは住戸全体の清掃費用相当分を「全額借主負担」とする 考慮しない
fudou
クリーニングに関しては「クリーニング特約」が認められるので、掃除の有無に関わらず借主負担になるのが一般的です。

 

ガイドラインは法的拘束力がないので、通常損耗分の補修費用を借主の負担にする特約は有効です。

でも、だからといって掃除もせずに床や壁がカビだらけでは、他の費用負担が発生する可能性もあるので「借りているものですから適切に使用する」ように心掛けましょう。

 

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資産の耐用年数について

上記の借主負担の割合で「耐用年数」という言葉が出てきました。

なんとなくイメージは沸くと思いますが、耐用年数とは「クロスや附帯設備などの使用できる年数」のことを言います。

ここでは、耐用年数に関わる「経過年数」と「入居年数」についてみていきましょう。

 

経過年数の考え方

ガイドラインでは「借主の故意過失による損耗は借主の負担」としています。

しかし、新築から10年住んでいて新築当時の修繕費を請求されては流石に入居者がかわいそうです。

そこでガイドラインでは「建物や設備などの経過年数は考慮する」として、経過年数が多いほど負担割合を減少させるとしています。

例として、資産価値が6年で1円まで失われていく形をグラフにすると以下のようになります。

グラフで見ると分かりやすいと思いますが、仮に新築で入居して3年後に退去すると「借主の過失によるクロスの原状回復費の負担は50%」となります。

ちなみに、経過年数が耐用年数を過ぎたからといって0円にはなりません。

oyatu
0円だと資産価値がないことになってしまうので「残存価値として1円にする」ことで資産の存在を示すんですね。

 

入居年数の考え方

また、賃貸物件に入居した際に「すでに設備などが年数を経過している」こともあります。

その場合に設備の価値が100%からスタートでは、入居者としては納得できません。

そこで、ガイドラインでは入居年数に応じて負担割合を減じています。

上記は築3年の物件に住み始めた例ですが、この場合「入居してすぐにクロスを破損させて退去した」としても、借主の負担は50%で良いことになります。

 

耐用年数の対象(参考)

設備などの耐用年数については対象によって異なります。

耐用年数 対象
5年 流し台
6年 クロス・カーペット・クッションフロア・冷暖房用機器・インターフォンなど
8年 家具(本棚やタンスなど)
15年 衛生設備・洗面台の給排水・主として金属製の器具備品など
建物の耐用年数が適用される ユニットバス・浴槽・建物と固定される下駄箱・フローリングの全体張替えなど
考慮しない フローリングの部分補修・襖・畳表・鍵・クリーニング費用など

上記を見ていくと、実際に原状回復でトラブルになりがちなものは「6年」もしくは「考慮しない」が多いです。

考慮しない場合は、耐用年数による減価償却がないので「そのままの費用」を負担することになります。

 

ガイドラインに対する特約の有効性

記事中でも少し触れていますが、ガイドラインは法的拘束力があるものではないので「特約を締結することは有効」です。

では有効だからといって、契約当時に通常損耗に関する特約をアレもコレも契約書に盛り込んでおけばOKかというと、それは入居者に不利すぎます。

そこで最高裁判所の判例やガイドラインは、通常損耗補修特約には以下を満たす「明確な合意」が必要としています。

  • 通常損耗の範囲が契約書に具体的に明記されている
  • 貸主が説明を受けて、認識して合意している
  • 特約は必要性があり、暴利ではないこと

 

こういった原状回復に関する特約で代表的なものは「クリーニング特約」や「敷引き特約」です。

敷引き特約とは、例えば敷金を2ヶ月分預かっている中の1ヶ月分は「補修費用として返金しません」というものです。

ようするに、原状回復費用として最低金額は先に確保しておくというものですが、これについても最高裁判所の判例で「通常想定される補修費用よりも高額すぎなければ有効」とされています。

具体的な数字としては1~2ヶ月分が妥当と考えられます。

この特約については「契約書に記載されていれば有効となる」ものですから、気になる方は契約時点に注意しておきましょう。

ちなみにガイドラインに準じたトラブル事例などは以下の記事で詳しく解説しています。

原状回復のトラブル事例!ガイドラインの基本的な考え方も抑えよう

賃貸では「原状回復に関するトラブル」が本当に多いです。 そのため、とくに多いものは『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』に定められました。 しかし、それでも消費生活センターに寄せられる原状回復や敷 ...

 

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まとめ

ガイドラインについては公表された平成10年当時は「借主からの逆襲」と言わんばかりに責め立ててくる方もみえました。

当時は内容にも曖昧さが残り解釈次第だった部分もありましたが、平成16年と平成23年に再改訂版が公表されて形になってきています。

そんなガイドラインのおさらいですが、トラブル防止のためにも

  • 契約内容(特約の有無)などは、しっかりと把握できるまで確認する
  • 入居時のクロスや設備などの経過年数も確認しておく
  • 念のため、入居したら各部屋の損傷などをチェックして写真に納めておく

と良いでしょう。

また、すでに退去を控えている方も「一般的なクロスの張り替え費用」と「入居してから何年経過しているのか?」を考えて負担割合を計算しておくと安心です。

精算費用の内訳も提出して貰って納得して退去しましょうね。

 



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