昔から日本では高級魚とされる鯛ですが、その赤みを帯びた美しい体つきから縁起物としてももてはやされてきました。
七福神の恵比寿様も吊り上げていますね。現在でも祝い事の席では欠かせない食材です。
しこしことした独特の歯ごたえと旨味を含んだその味は、刺身で食べるもよし火を通して食べるもよしの美味で、まさに魚の王者の風格です。
天然ものとなると料亭や高級旅館など一部の料理店でしかなかなかお目にかかることはありませんでしたが、最近では養殖の技術も進み、一般家庭でも馴染みの深いものとなりました。
鯛と一口に言っても、甘鯛や金目鯛、石鯛など様々な種類がありますが、今回は鯛の王様である真鯛について解説します。
新鮮でおいしい鯛を選ぶならココをチェック!
魚は生ものですのでやはり新鮮さが大切。
鯛に限ったことではないですが、新鮮さを見極めるポイントを紹介します。
目が澄んでいること
まず一番最初にチェックすべきは目です。
白く濁ったようなものではなく、黒目がしっかりとして全体的に澄んでいることが大切です。
また目自体が窪んでいるようなものはかなり時間が経過していますので避けましょう。
体つきがふっくらとしてツヤがある
エサをよく食べ豊富な栄養分を吸収し広い海で元気に泳いでいた魚は、しっかりと脂が乗り体つきもふくよかになります。
そして体の表面は水揚げ後に時間が経つにつれ萎んできますので、しっかりとハリ・ツヤがあるものを選びましょう。
切り身は透明感・光沢感
パック魚コーナーで切り身で並んでいる場合は体つきをチェックするわけにはいかないので、身が濁っていないかツヤがあるかを確認します。
ときどき細かい血管のようなものが入っている場合がありますが、これはシメ方によるもので適切に血抜きされたものであれば身に血が回らず、血管跡もほとんどありません。
天然ものと養殖物の見分け方
水揚げ量の圧倒的な違いから、スーパーなどに並ぶもののほとんどは養殖ものだと思います。
また最近では天然もの・養殖ものの表記もしっかりしてあるので、買い間違うことはないと思いますが、参考までに天然もの・養殖ものの見分け方を紹介します。
尾びれのカタチ
天然ものはピンと尖ったきれいなカタチをしていますが、養殖ものは狭い環境で擦れあうせいで、やや削れたような尾びれとなります。
また天然は尾びれの縁が黒くなっているものが多いです。
鼻の穴の数
天然ものは左右に2個ずつあるのに対して、天然ものは左右1ずつしかないものがほとんどです。
体の色
天然ものは桜色に例えられるほどうっすらピンクがかった赤色をしているのに対して、養殖ものはやや黒ずんだ赤色になります。
これは日焼けによるものですが、最近では遮光ネットなどを利用し、天然ものに近いものも出回るようになりました。
体つき
潮流の速いところで育った天然ものは、体もすっきりと締まりヒレも長く発達します。
それにくらべ養殖ものは総体的に肥え気味です。
処理方法で違う味の違い
魚の場合、シメ方が重要になります。
シメ方次第では身に血生臭さが回ったり、歯ごたえなども大きく変わってきます。
基本的にはこの3つのパターンです。
【活けもの】
調理直前まで生け簀の中で泳がせておくパターンです。
少し高級な店ではよく見かけます。
鯛独特のシコシコとした歯ごたえを味わうなら活けものです。
【活け締め】
水揚げ後、船の上で血抜き・シメ処理を行ったものです。
鮮度のいい状態でシメて、流通の途中でほどよく熟成されますので旨味が増します。
【しまり】
死後硬直が進んでしまったもの。
体は触ると固いのですが、身の歯ごたえは無くねっとりします。
これはこれで味がしっかりと身に回っていて好きな人は好きです。
おわりに
今回は真鯛についていろいろ調べてみました。
最近では魚屋さんから一匹で買うということも少なくなってきました。
魚屋さんなら選び方もいろいろ教えてくれますが、スーパーなどで並んでいる活魚を選ぶ際にはこの記事が参考になれば幸いです。
以上、「新鮮でおいしい鯛の見分け方! 天然と養殖の違いも解説!」でした。
おすすめの記事 と スポンサーリンク