買うにしても売るにしても、高額な不動産取引は誰でも失敗したくないですよね。
そこで最も重要になってくるのは、会社の大きさ…ではなく「担当者」です。
大手の不動産会社でも担当者がポンコツだと不快な思いをするでしょうし、逆に小さな会社でも担当者が優秀であれば契約も良いものになります。
例えば、話を進めていくなかで誠実さ等を感じられるかも知れませんが、話を進めていった結果「ポンコツだから担当者変更!」とか言いにくいですよね。
なので、まず不動産屋を訪れて名刺を渡された瞬間に「この人が担当者で大丈夫か」判断することが必要です。
では、一体どこをチェックすれば良いのでしょうか?
「宅地建物取引士」の有資格者かどうかチェックする!
宅地建物取引士(略して宅建)とは、宅地建物取引業法に基づき定められている国家資格です。
昔は過去問を解けば誰でも受かるなんて言われていましたが、近年はかなり内容が難しくなっており勉強しても落ちる方は結構みえます。
また不動産取引に関する資格は色々ありますが、「宅地建物取引士」は不動産取引をするなら持っていて当然の資格です。
そのため宅地建物取引士を保有していれば、必ず名刺にも保有資格として記載があります。
ですから、まずは名刺を見て宅地建物取引士を取得しているかをチェックしましょう。
なぜ宅地建物取引士かチェックするのか?
宅地建物取引士になると、独占業務として以下の3つを行うことが出来ます。
- 契約締結前の重要事項説明
- 35条書面(重要事項説明書)への記名押印
- 37条書面(契約書)への記名押印
そして、これらの業務にミスがあった場合「重要事項説明や書面に記名押印した宅地建物取引士は責任を負う」ことになります。
そのため、宅地建物取引士の有資格者は「リスク回避」に慎重です。
そうすればお客様にきちんと説明できますし、それが宅地建物取引士としてのリスク回避にもなります。
もちろん無資格でも仕事が出来る方もみえますが、経験は長くても「責任がない」ので仕事が適当という人もいます。
そもそも宅建がないと上記の独占業務を「他の有資格者に頼む」ことになるので、不動産営業マンとして半人前みたいで私は嫌でした。
宅建を持っていない人は「宅建が無くても仕事は出来る!」と言いますが、宅建を保有してマイナスに働くことは一つもありません。
宅地建物取引士以外の保有資格はなくてもOK!
スマイスリーWEB担当の私も「賃貸不動産経営管理士」と「不動産キャリアパーソン」を持っています。
賃貸不動産経営管理士も国家資格になりましたが、売買では正直活躍することのない資格です。
他にも不動産系の資格として「住宅ローンアドバイザー」などありますが、私たちは自身のスキルアップのために取得しているだけで、正直これらの資格は試験も簡単で、未取得でも実務に大きな問題は生じません。
しかし、国家資格で業務にも責任を負う宅地建物取引士は別です。
「宅地建物取引士は持ってないけど住宅ローンアドバイザーを持っています!」というのは、簡単な住宅ローンアドバイザーは合格出来ても宅建に受かる知識はないということです。
お客様想いの「良い仲介業者」とは?
ここまで会った瞬間に判断するポイントをお伝えしました。
とはいえ、宅地建物取引士の有資格者であれば担当者として満点とは言えません。
仮に不動産の購入であれば、仲介業者の担当者は「物件探しから契約に住宅ローンまで長い期間を付き合っていくパートナー」です。
ですから、初めて会った時に合わせて次のこともチェックしましょう。
自分の要望を聞き出してくれるか?
初めて不動産取引をする方は「分からないことが分からない」という状態だと思います。
それなのに質問したことしか答えない担当者だと、後々何かしらのトラブルがあった時でも「聞かれなかった」と言い逃れされます。
これは「如何に責任から逃れるか」しか考えていない担当者にありがちです。
そして、このパターンは裁判になりやすい傾向にあります。
良い担当者は、以下の3つを意識します。
- お客様の要望を聞く
- 要望を満たすための提案をする
- 注意すべき点は先回りして説明してくれる
この3つを満たして貰えれば満足度が高く安心もできるでしょう。
そして、それは担当者自身のリスク回費にもなりますから「初めに話を聞いてくれる」というのは良い担当者かどうか見極める大きなポイントになります。
アンケート用紙は仲介業者が知りたいこと
不動産屋に行くと必ず書かされる「アンケート用紙」ですが、これは先の要望を聞き出してくれることとは異なります。
氏名・住所・連絡先は、あとで営業をかけるために知りたいだけ。
適切なアドバイスをしてくれるか?
要望を聞いてくれる担当者だったら、次に「どのような提案をされるか」も注目です。
とくに不動産は価格・立地・間取りと全てが満点という物件に巡り会うことはほとんどありません。
その時に大切なのは、どの条件を譲るのか?
先の要望をきちんと聞いてくれて、自身も納得出来る適切なアドバイスをしてくれる担当者だと良いでしょう。
とくに住宅ローンは「ひとつの銀行で事前審査が通ればOK」という仲介業者も少なくありません。
しかし、住宅ローンも
- 保証をしっかりしたいのか?
- とにかく低い金利が良いのか?
- 初めの諸費用を抑えたいのか?
こういった点も初めての不動産取引で何も分からないからこそ、担当者から提案してくれた方が嬉しいですよね。
専門用語を分かりやすく説明してくれるか?
じつは不動産業というのは、不動産取引の専門家である宅地建物取引士が「5人に1人」いれば営業できます。
つまり、仲介業者によっては5人中4人は無資格の可能性があるということ。
もっと具体的に言えば、大手の不動産仲介業者でも「業界未経験OK」で社員を募集しているので、じつは素人の集まりということもあります。
不動産仲介業のトラブル件数で最も多いのは「説明不足によるもの」です。
只でさえ不動産取引は「法律や慣例がややこしい」のに、素人同然の担当者がつけばトラブルが起こるのも必至です。
ちなみに知識のない担当者ほど、わざと専門用語を難しく解説して「説明から逃げよう」とします。
ここまでは「担当者と初めて会った日」に分かることだと思います。
不動産取引は人の繋がりなので、やはり仕事に対して誠実というのは重要です。
ただ、不動産業界には結構仕事がいい加減な人も多いので、出来るだけ「会ったその日」に担当者を見極めるたいですね。
こんな担当者だったら変更も考えよう!
ちなみに初日に担当者の印象で判断できなくても、次の場合は担当者(もしくは会社)の変更を検討してもいいかもしれません。
あとで後悔しないためにも要チェックです!
約束の期日までに連絡が来ない!?
もはや社会人として論外ですが、不動産業界には結構みえます。
不動産取引は売主・買主・仲介業者だけではなく、契約が進むにつれ「司法書士や金融機関の担当者など」複数の人が関わって来ます。
その中で期日を決めて守れない人がいると、その他の全員が迷惑を被ることになります。
仲介業者の担当者は「契約から決済まで色々な場面で日時調整を行う」ので、約束が守れない人であれば担当者の変更も仕方がないかもしれませんね。
マイナスポイントを教えてくれない!?
担当者の中には物件の良いところばかりを告げて、マイナスポイントを告げない人もいます。
事前にマイナスポイントが分かっていれば対策が打てたのに、あとで発覚したので手の打ちようがないこともあるでしょう。
また不動産取引では、契約後にマイナスポイントが発覚した場合は「手付金を放棄」しないと契約解除が出来ません。
説明が曖昧で分かりにくい!?
不動産取引は法律に商習慣など専門的なことが多いです。
そして、そういった知識のない担当者の特徴をあげると「説明を曖昧にして逃げる」という点があります。
それでもマイホーム購入が初めてという方だと「そういうものなんだ」と納得して話が進んでしまうのが怖いところ。
また、知識のない人のテクニックとして「話をずらす」というのもあります。
質問に対して答えが返ってこない場合は、分からないことを調べずにそのまま進めるタイプの可能性があるので要チェックです。
とくに諸費用で分からないことはきちんと聞く!
きちんと説明を求めないといけないことで、特に注意すべきなのは「諸費用明細」です。
基本的に私たち仲介業者は、仲介手数料以外の請求をするのはグレーとされています。
そこで問題になりがちなのが、次のようなものです。
- 住宅ローン代行手数料
- コンサルティング料
これらを仲介業務意外に頼んだのであれば支払う義務は生じるかも知れませんが、依頼してもいないのに明細に入っている場合は「なぜ請求されるのか?」きちんと説明を聞きましょう。
考える時間を与えてくれない!?
不動産は基本的に一点物で「早い者勝ち」です。
そのため「早く決めないと他の人に取られちゃいますよ」と急かされることもあると思いますが、やはり高額な買い物なので「後悔しないためにも私はよく考えるべき」だと思います。
私の経験上「早くしっかりと考える=備える」のが、
- 考えずに買ってしまい後悔した
- 買えずに後悔した
という、不動産購入によくある後悔をしないために大事なポイントだと思います。
しかし、とにかく申込みを急かして考える時間を与えない担当者というのは「自分の成績のこと」しか念頭にありません。
「よく考えて、心配のことがあれば担当者に質問して、その上で不安が解消できた」ときに買うのが一番です。
仲介業者の変更は「申込み前」にすること!
もし自分の担当者を変えたいと思ったら「仲介業者によっては対応してくれる」ので相談してみるとよいでしょう。
しかし、仲介業者を変えたいと思ったら「申込み前」に変更するのが鉄則です。
というのも、申込み後に仲介業者を変更すると「申込みをキャンセルする」ことになるからです。
申込み後の変更は「物件を変える」しかない!?
ここで言う申込みは契約ではないのでキャンセルをしても違約などのペナルティーはありません。
だからといって一度キャンセルして別の仲介会社から再度申込みをしても、売主からすれば「以前にキャンセルした人」となります。
売主の立場からすれば「またキャンセルされるのでは?」と心配になりますし、実際のところ再申込みを受けて貰えないことが多いです。
ですから、申込み後に仲介業者を変更する場合は「物件を変える」ことになります。
一旦話が進んでから担当者や会社を変更するのは、不動産取引では難しいことが多いです。
そのため、担当者や会社の見極めは出来るだけ早いに超したことはありません。
まとめ
不動産取引で後悔しないために必ず行うことは「良い担当者を選ぶ」ことです。
これは何も特別なことでは無く、もし仮に裁判になったら「優秀な弁護士に依頼したい」と誰でも考えますよね。
不動産も高額な取引になるのですから、やはりトラブルのない安全な取引を行いたいもの。
いくら口が上手い人といっても裁判を弁護士では無い人に頼まないように、高額な不動産取引だからこそ「宅地建物取引士を取得している」ことは担当者選びの最低条件ではないでしょうか?
そして担当者や仲介業者を変更するのは「話が進めば進むほど」難しくなります。
そのため担当者の見極めは「初めて会った日」が勝負です。
どのような説明やアドバイスをしてくれるかに注意しつつ担当者を選ぶようにしましょう。
以上「不動産の担当者は絶対に選ぼう!会った瞬間にチェックすべきことは?」でした。
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