今まで賃貸生活を続けていたけど、これ以上は住宅ローンの借入期間も短くなるばかりと「40歳だで家を買うのを悩む」方もみえます。
また、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査(2020年)」によると、40代で年収500万円未満だと60.4%の世帯で貯金なしというデータが出ています。
ですが、子供の成長も考えると「部屋数も多い一戸建て」を買いたい時期でもあります。
では、年収500万円未満・40歳貯金なしで家を買うのは、はたして無謀な行為なのでしょうか?
40歳貯金なしで家を買うか?50歳まで貯金して買うか?
40歳貯金なしで家を買うというと「貯金を貯めてからが良いんじゃないの?」という意見が多いかも知れません。
だったら10年貯金して50歳で家を買った方が安全なのでしょうか?
一度シミュレーションしてみましょう。
10年貯金して買うより、すぐに買った方が得?
仮に40歳貯金なしで借入れ、完済年齢を75歳として、下記の条件で家を買うとします。
- 借入金額…3,000万円(頭金なし)
- 借入期間…35年
- 金利…1%
- 毎月返済額…84,685円
- 総返済額…35,567,804円
次に50歳まで賃貸(家賃8万円)に住みながら、10年で500万円を貯蓄して、完済年齢75歳で家を買うとします。
- 借入金額…2,500万円(頭金500万円)
- 借入期間…25年
- 金利…1%
- 毎月返済額…94,218円
- 総返済額…28,265,282円+頭金500万円=33,265,282円
そして、10年賃貸の家賃を払い続けることを考えると、
- 家賃8万円×120ヶ月=9,600,000円
の支出があり、この分を早く住宅ローンをスタートすれば返済に充てられるのは大きいと思います。
また、家賃を支払いながら500万円の貯金が出来るなら、住宅ローンを支払っても貯金は可能ですし、その分を40歳貯金なしで「繰り上げ返済」に充てると、返済期間は28年10ヶ月となり「6年2ヶ月短縮」されます。
総返済額で考えれば貯金して頭金を貯めた方が得ですが、月々の返済などを考えると生活面は「貯金なしでも借入期間を伸ばして早く住宅ローンをスタートした方が楽」と言えますね。
貯金なしで買えるのは「低金利」の今だけ!
ちなみに、私は不動産営業マンだから何でも良いので家を買うことを勧めているわけではありません。
頭金なしで家を買えるのは「今が低金利だから」です。
これがバブル期のように高金利であれば、頭金を貯めて家を買わないと総支払い額はとんでもないことになります。
参考:住宅金融支援機構
40歳で家を買うために注意すべきポイントは?
40歳で家を買うなら、まだ住宅ローンの借入期間もそれなりに長く取れます。
単純に借入れ期間を伸ばせれば月々の返済額を少なくすることが出来るので、返済計画は比較的余裕をもてると思います。
ただ、20代30代に比べればいくつか注意すべきポイント出て来ます。
40代は教育費が負担になってくる時期!
冒頭でもお伝えしたとおり、子供のいる40代世帯は「教育費が負担になってくる時期」でもあります。
子供が成長するにつれ、進学・受験と何かとお金が掛かります。
とくに塾に行けば、月謝だけではなく夏期・冬期講習などもバカになりません。
完済年齢が定年を超える(かもしれない)
完済年齢をどのように設定するかは自分で決めることは出来ます。
しかし、40歳であれば借入期間35年で完済は75歳です。
だからといって先ほどのように10年で頭金を貯めて50歳から住宅ローンを利用するとして、さらに完済年齢を65歳にすれば借入れ出来るのは15年です。
15年で毎月の返済額を8~9万円に抑えると、金利1%で1500万円(毎月返済額89,774円)です。
1,500万円で納めようとすると、諸費用も考えれば物件価格は1,400万円。
リフォームも住宅ローンに含めたいなら、もっと安い物件を購入することになります。
40代なら団信の特約は加入できる!
また、どうせ家を買うなら40代の方が良い理由の1つとして「団信の三大疾病特約などに加入できる」という点があります。
三大疾病特約の加入するのに「満51歳まで」という年齢制限があります。
20代、30代であれば健康で自分が病気になることも想像しないかも知れませんが、40代になれば健康面でも不安が出てくる頃です。
また、病気をしてしまうと団信の加入自体が難しくなることもあるので、健康なうちに住宅ローンを借入れてしまった方が安心です。
40歳貯金なしで家を買うなら中古?それとも新築?
では、40歳で家を買うなら中古住宅と新築のどちらがお勧めでしょうか?
個人的な見解になりますが、もし私が買うとしたら新築一戸建てを選びます。
新しいほど住宅性能は高い!
中古住宅を購入して予算に合わせてリフォームも1つの手ですが、借入期間を延ばせる40代なら新築の建売が良いと思います。
なかには建売は安かろう悪かろうと今でも思っている方もみえるかも知れませんが、住宅は新しいほど性能は良くなっています。
とくに耐震等級で言えば、日本で一番建売を販売している飯田ホールディングスグループでは、2階建ての住宅は全ての会社で耐震等級3を取得しています。
また、最近はデザイン面や使い勝手も建売は良くなっています。
- 吹き抜け
- ウォークインクローゼット
- ダウンライト
- 琉球畳
- 食器洗い乾燥機
- 床暖房
建売の寿命は長い?短い?
また建売は寿命が短いと思っている方もみえますが、2011年以降の木造住宅の平均寿命は64年というデータがあります。
さらに、長期優良住宅であれば期待耐用年数は100年を超えます。
40代は人生の折り返し地点です。
人生100歳まで生きることと、家の寿命を考えると少しでも構造のしっかりしている新築が良いのでないでしょうか?
やっぱりデザインは捨てがたい!だったら再生住宅がお勧め!
「どうしても建売はデザインが似た感じになるので嫌だ」という方は、再生住宅がお勧めです。
業者が中古物件をリノベーションして販売するのですが、多くの再生住宅は「内装や設備は全部交換」しています。
さらに、デザイン性の高い物件もあり「一点物」なので、他人と被りたくない方は検討の余地ありです。
おわりに
40歳貯金なしで家を買うのと、50歳まで貯金して家を買う。
私なら低金利のうちに、貯金せずに早く買ってしまいます。
これが高金利であれば頭金をしっかり貯めて家を買うか、もしくは一生賃貸を選ぶと思います。
ただ、今は低金利で「40歳なら長期間の借入れが可能」なので新築の建売を私なら選びます。
ただ、教育費(支出)や老後資金(貯蓄)を同時に考えないといけない世代でもあるので、家を買うなら少しでも早くスタートを切った方が得策と言えそうです。
以上「40歳貯金なしで家を買う!やっぱり貯金して買った方が安全なの?」でした。
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