今まで数多くマイホーム購入のお手伝いをさせて頂いてきました。
その経験から1つ言えるのは、皆さん住宅ローンに関して詳しくはご存じないということ。
であれば、家を買うなら住宅ローンの理解を深め、無理のない資金計画を立てたいものです。
では、住宅ローンで失敗しないためにも誰に相談すれば良いのでしょうか?
住宅ローンの相談は「不動産屋・銀行・FP」のどこにする?
一般的に住宅ローンの相談は、
- 不動産屋
- 銀行
- FP(ファイナンシャルプランナー)
この3つのうちのどれかでしょう。
ただ、それぞれにメリット・デメリットがあるため一概にどこが正解とは言えません。
メリット・デメリットを理解して、上手に使い分けて自分にあった相談先を見つけて下さい。
不動産屋(の担当者)は当たり外れが大きい!?
家を購入する時に「住宅ローンも含めて全て営業マンにお任せ」という方も多いですが、これは正直当たり外れが大きいです。
当たりであれば「各銀行の特徴を理解して自分にあった銀行を提案して貰える」のですが、外れであれば使い慣れた銀行に紹介されるだけ。
住宅ローンの審査が通ればどこでも良いというのが本音の営業マンも多いので、この点は見極めが必要です。
銀行は比較検討がしにくい!?
銀行で住宅ローンを相談すると言っても、窓口はいくつかあります。
- 店頭
- 相談会
- ローンプラザ
上記のどこで相談しても「詳しく教えて貰える」のですが、3つの中でお勧めなのは「ローンプラザ」です。
店頭だと平日15時までに相談に行かないといけませんが、ローンプラザなら土日営業で18時くらいまでやっています。
ただ、銀行で相談するデメリットは他の金融機関との比較が出来ない点です。
金利や保障内容などの比較という、住宅ローンを利用する上で「もっとも知りたいところが分からない」のは辛いところですよね。
フラット35はARUHIがおすすめ?
ちなみに銀行でもフラット35はありますが、ほとんどの銀行でフラット35を勧められることはありません。
フラット35とは住宅金融支援機構による全期間固定型のプランですが、銀行では独自の商品である「変動金利」や「固定期間選択型」のプランを勧めるからです。
今のような低金利時代なら全期間固定型のフラット35も良いと思いますが、銀行だと詳細は教えてくれないかもしれません。
もしフラット35について詳しく知りたい場合は、銀行よりも下記の記事で紹介する金融機関に相談された方が良いですね。
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フラット35と言えばアルヒ!でも他の会社もあるってご存じでした?
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FPに相談するとお金が掛かる!?
FP(ファイナンシャルプランナー)は、住宅ローン以外にも保険・教育・老後資金なども相談出来ます。
キャッシュフロー表で将来の支出を算出してライフプランを考えるので、いつまでに・いくら必要な備えが分かります。
そのため相談先としては非常に安心できますが、デメリットとしては「費用が掛かる」ところです。
なかには相談無料というFPもありますが、その場合は紹介料で利益を上げている可能性があります。
そうなると紹介先も限定されるので、金利や保障内容の比較が出来なくなります。
あえて住宅ローンの相談先を順位付けしてみる!
上記の相談先はそれぞれにメリット・デメリットがありますが、あえて順位を付けるなら次になります。
- 不動産屋
- FP(ファイナンシャルプランナー)
- 銀行
順位の根拠としては「金融機関の比較」です。
住宅ローンを利用する上で要望があるはず!
私たちが住宅ローンを利用するなら、
- 金利が少しでも低いところ選びたい
- 保障内容が充実しているところ探したい
- 他の借入れとまとめてしまいたい
などの要望があるはずです。
それを満たすためには「複数の金融機関の情報を持っている」ことが大前提なので、そう考えると銀行に相談に行くのは最期かと。
となると不動産屋かFPになりますが、担当営業マンに聞く分には無料ですので、まずは不動産屋で聞くのが良いのではないでしょうか。
また、もし担当者が外れだったり「そもそもマイホームの購入が心配」であれば、有料でもFPに相談するのが良いと思います。
借り換えや返済の相談は銀行です
一応補足ですが、もし住宅ローンの相談内容が「借り換え」や「返済」であれば銀行一択です。
銀行に相談するとマズイと思って購入した不動産屋を訪れる方もみえますが、銀行も返済を滞るせるのは避けたいので「むしろ親身」に相談に乗ってくれます。
住宅ローンを相談するタイミングはいつ?
住宅ローンの相談は「欲しい物件を決めてから」行うのが一般的。
というのも、審査では「人」だけではなく「購入する物件」の審査もあるからです。
ただ、よく考えれば「どれだけ融資が受けられるかも分からずに物件を決める」のは変な話では無いでしょうか?
住宅ローンの相談は「物件を探すよりも前」に!
住宅ローンを相談するタイミングとして、私がお勧めしているのは「物件を探すよりも前」です。
やはり「自分の借入れ可能額が分かる」のが大きな理由になります。
おおよその融資可能な金額も分からず家を見に行くと「こんな家が欲しい」と気持ちが先走ってしまいがち。
その結果「無理な返済計画でも何とかなる」と自分に言い聞かせることになります。
住宅ローン相談時に持っていくと良いもの
購入する物件が決まっていなくても、年収や住宅ローン以外の借入れが分かれば「どれくらいの融資が受けられるか」の概算は出せます。
ただ、融資を受けられるかになると「勤続年数」なども関わって来ます。
どの金融機関が良いか検討するためにも、出来れば次のものを準備していくとよいでしょう。
- 源泉徴収票(会社員)
- 過去3年分の確定申告書および決算書(自営業や会社経営者)
- 健康保険証
- 残債証明(住宅ローン以外に借入れがある場合)
これらは事前審査を受ける際にも必要になってきます。
どのようなことを相談すれば良いのか?
住宅ローンを相談するといっても何を聞けば良いか分からないという方もみえると思います。
例えば、借入れ可能額や金利意外にも、
- 審査に通りやすい銀行は?
- 夫婦で収入合算するデメリットはあるのか?
- 転職直後でも住宅ローンは利用できるのか?
- 他の借入れとまとめて住宅ローンを借りることが出来るのか?
などを相談したいこともあるかもしれません。
もちろん相談先で話を聞くのも良いですが、今はWEBでも情報収集は可能なので「事前に内容を整理する」ためにも自分で調べておくのはよいですね。
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もし住宅ローンが払えなったら!滞納する前に出来ることは?
住宅ローンの返済が厳しくなってきても「滞納するまで何もしない」人が多いです。
しかし、滞納する前であれば色々な対応をとることが出来ます。
リースバックでローン返済から「賃貸」に切り替える
リースバックは、一旦不動産を売却して住宅ローンを完済した後に、改めて賃貸借契約を締結します。
不動産は売却するので所有権は失いますが「買い戻し特約」を付けることで、売ったマイホームを買い戻すことも可能です。
元々は事業用資金の調達のためのスキームですが、最近はマイホームでのリースバックが流行りつつあります。
リースバックの利用が難しい場合もある
売却後も住む続けることが出来るリースバックですが、利用する際には2つの注意点があります。
- 家賃が高くてリースバックする意味が無い
- リースバックの売却価格で住宅ローンが完済できない
リースバックは売却後に賃貸借契約を締結するわけですから、当然に家賃が発生します。
また、リースバックは不動産を売却するので「所有権移転」をしなければいけません。
しかし、売却価格が住宅ローンの残債よりも多いオーバーローンの状態だと、リースバックでは売却できません。
では、売却してもローン残高が残ってしまう場合はどうすれば良いのでしょうか?
売却してもローン残高が残りそうなら「買い換え」をする
例えば、住宅ローンの借入残高が3,000万円あるのに2,500万円でしか売れないとします。
その場合は、不足分の500万円を用意できなければ売却することはできません。
そこで「買い替え」という方法が出てきます。
買い換えでは、新しくローンを組み直すことで借入金額を減らし「月々の返済額を抑える」ことができます。
買い換えは「月々の返済額を少なく」することができる
例えば、先の残高3,000万円の住宅ローンの返済額が12万円だとします。
それを2,500万円で売却して500万円の不足が出るわけですが、新しく1,500万円の物件を購入して「そのローンに不足分の500万円を上乗せ」します。
そして、新たに2,000万円のローンを組み直すわけですが、返済額は7万円に下がります。
これが買い換えの効果ですが、注意点として「金融機関から督促状が届いている」のであれば買い替えは不可能となります。
任意売却は最後の手段!?
すでに滞納して「督促状が届いている」状態だと、あとは任意売却になります。
任意売却は競売になる前に、出来るだけ時価に近い金額で不動産を売却しようというものです。
しかし、実際は競売に近くなると購入希望者を探す時間も限られて、結局競売と変わらないくらいの金額で売ることもあります。
住宅ローンが払えないという「最悪の結果」を招かないために
せっかくマイホームを買ったのに、住宅ローンの返済が生活を圧迫し「挙句の果てに売却した」では何のために買ったのかわかりません。
競売という結果になる前の対策はありますが、やはり一番は無理なく返済すること。
無理な借り入れを避けるためには「マイホームを買う前の資金計画」が重要です。
住宅ローンの返済は「収入の25%以内」が理想!?
ここではファイナンシャルプランナーなどに相談せずに、簡単に「無理のない資金計画」を実現する比率をお伝えします。
- 生活費…57%
- 住居費…25%
- 貯蓄…18%
より細かな計算方法はありますが、まずは上記の比率に合わせて頂くと良いでしょう。
おわりに
住宅ローン相談はどこにするか?
相談先としては「不動産屋・銀行・FP」がありますが、単純に「住宅ローンをどの金融機関で借りればいいか?」という相談であれば不動産屋で構いません。
ただ、担当者があまり住宅ローンに詳しくなかったり、住宅ローンを借りることで「これから先の生活が心配」なのであればFPがお勧めです。
金融機関に相談するのは「ここで住宅ローンを申し込む」と決まってからでも遅くはないと思います。
また、今はWEBで住宅ローンのことも調べることが出来ます。
マイホーム購入は人生最大級のイベントですから、自分でも勉強しておくと安心ですね。
以上「住宅ローンの相談は不動産屋と銀行にFPのどこにすれば良いの?」でした。
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