すでに「実家が空き家となっておりなんとか売却したい」と考えている方はご存知だと思いますが、H27年から「空き家対策特別措置法」が施行されました。
今までは古くても建物があれば「固定資産税が最大1/6、都市計画税が最大1/3」という税金の優遇があったのですが、空き家対策特別措置法で「特定空き家」と指定されると税金の優遇が無くなります。
(その結果、今までよりも固定資産税が6倍高くなる)
但し、実家が空き家であれば軒並み特定空き家になるかというとそうではなく、
- 倒壊の危険がある
- 景観を損ねる
- 不衛生な状態になっている
- 生活環境の保全が保てていない
というような状態の空き家であり、さらに「行政からの助言・指導」で対策が講じられないと「勧告」を受けて税金の優遇が外れます。
さらに「命令」を無視すると最大で50万円の罰金となり、行政代執行で解体などが行われます。
ちなみに行政代執行で掛かった費用は家主持ちで、これを支払わない場合は国税滞納と同じ扱いになります。
つまり、今の日本は空き家を放置していたら大変なんですね。
そのため「なんとか実家の空き家を処分したい」という方は多いのですが、なかなか売れないので困っている方も大勢みえます。
そもそも「空き家ってそんなに処分できない」ものなのでしょうか?
実家の空き家が売れない理由とは?
空き家でも「新しく建てて事情があって引っ越した」というような新しい家であれば良いですが、「実家の空き家」となると築年数はかなり古いものが多いです。
それこそ先の「特定空き家」に指定される可能性のある家もあるでしょう。
こういった空き家がなかなか売れないのは「家の古さ」もありますが、それ以上に「不動産屋が活発的に販売活動を行わない」という問題があります。
103万円と18万円の手数料は「同じ労力」という事実
不動産の仲介業というのは売主と買主をマッチングさせる仕事です。
そして、この仲介で頂ける手数料というのは法律で上限が決められているので「手数料の高い仕事は販売価格の高い物件」となります。
例えば、3000万円の物件を仲介した時の手数料は約103万円ですが、400万円以下の空き家を仲介した時の手数料は18万円です。
同じ1つの家を仲介するのに手数料は大きく変わります。
ようするに「古い空き家=売値の安い家」は手間が掛かるだけで儲からない仕事になります。
もしあなたが仲介業者で同じ手間で貰える手数料が103万円と18万円の仕事があったら優先させるのはどちらを選ぶでしょうか?
当然ほとんどの不動産屋は103万円の仕事を優先させます。
結局、空き家が売れない一番の原因は「手数料の安い物件は不動産屋が動かない」という所に問題がありそうです。
「じゃあ、このまま実家の空き家は処分は出来ないの?」というと、今はWEBに色々なサービスがあって「自ら動く」という選択肢もあります。
ここでいくつか役に立つWEBサービスをご紹介します。
実家の空き家を売却!自分で行動して道を開きましょう
不動産の売却となると「地元の不動産屋さんに依頼」して、あとはお任せという方も多いです。
ですが、先の話のように不動産屋としても利益の少ない古い空き家の販売活動を積極的に行うかというとそうでもありません。
良いところ「レインズ」という不動産業者が見る専門サイトに物件を掲載するくらいのものでしょう。
ただ、こちらは一般の方が見るわけではありませんから不動産業者が空き家の情報を広告などに掲載しないと「一般の方への露出が皆無に等しい」という状態になります。
そこで、まずは自分で「一般の方の目につくように」行動を起こしてみてはいかがでしょうか?
売主と買主を繋ぐ掲示板「家いちば」
参考元:家いちば
まずは簡単な方法として、不動産を所有者が直接売れる「家いちば」という掲示板があります。
こちらは物件の情報を掲載するのは無料ですし、自分のペースで内容の修正や掲載を取りやめることも可能です。
また契約の段階では「宅建士が内容をチェック」してくれるので安心です。
費用に関しては契約がまとまった時に発生ますが、それでも「通常の仲介手数料の半額」です。
物件も古くて販売価格の安い空き家など不動産業者が動いてくれませんので、こういったWEBサービスは活用したいところですね。
今注目の「空き家バンク」を利用する!
参考元:JOIN
最近は耳にすることも多いかもしれませんが、各地方の自治体では「空き家バンク」というサービスを行っています。
空き家バンクとは「空き家を賃貸や売却をしたい」という方と「空き家を利用したい」という方をマッチングさせるサービスです。
さきほどの「家いちば」と似ていますが、こちらを申し込む際は「空き家のある市町村役場に申込み」を行います。
その後、担当者が空き家の状況を確認して空き家バンクに登録という大まかな流れとなります。
(※ 事前の説明があるはずなので詳しくは市町村役場にお尋ねください)
手間を考えると「家いちば」の方が簡単ですが、買い手(借り手)にとっては自治体が運営しているという安心感と市町村によっては補助制度などがあるケースもあります。
田舎暮らしを考えている人は「空き家バンク」は結構注目しているので狙い目ですよ。
「不動産査定一括サイト」で良い業者を探す!
あとは、とにかく売却したいという方は「不動産査定一括サイト」を利用するのをお勧めします。
田舎であれば地元の不動産に頼ることが考えられますが、販売力も地元に限定されがちです。
ですが、田舎でも古い家でも「全国で見れば」欲しい人はみえそうです。
そういう点でも不動産一括査定サイトを利用して「フランチャイズ展開しているような大手仲介業者」に依頼するのも手です。
そんな不動産一括査定サイトも色々ありますが、地方に強く山林や農地の取り扱いもある 「イエイ」 というサイトがお勧めです。
不動産一括査定サイトも各サイトで「強み」があるので、実家(の空き家)の立地や状況を考えて選択してくださいね。
個人的には実家の空き家がボロくても買い手や借りては付くと思います。
それが付かないのは、
- 販売方法が悪い(地元の業者にまかせっぱなし)
- 価格設定が悪い(ようするに高い)
どちらかに原因があると思います。
売り手の意識として「こんなに古い家だれも買わないでしょ?」という方もみえますが、ボロくても「安いと思えれば」買い手はつきます。
逆に新しい家でも高いと思われれば誰も買わないです。
それだけ物件の販売価格の設定は凄く大事なので、いろいろな業者の意見を聞いたり自分で相場を勉強するのも大切ですよ。
家を売る相場が知りたい!プロも見ている便利サイトを紹介します
おわりに
いかがでしたか?
今回は「実家の空き家の処分」について地元の不動産屋に任せっぱなしではなく、自分でも行動できることをお伝えしました。
不動産業界というのは正直閉鎖的なところですが、最近はWEBを利用した新しいサービスも多く見かけます。
とくに「こんな片田舎に誰も住まない」とか「築年数が古くてボロい」という売り手としてのネガティブな意見も、全国で見ればそれが良いという方もみえるもの。
実際に私の知人の社長さんも空き家バンクで念願の島生活を満喫しています。
実家が空き家になって困ったという方は、今回紹介した3つのサービスの利用も是非ご検討ください。
以上「実家の空き家が売れない!そんな時にお勧めの3つのサービスを紹介します」でした。
【 最後にPRです 】
個人でも掲載可能!空き家マッチングサイト
ここ数年「空き家問題」が取り沙汰され、管理の行き届いていない空き家については固定資産税が6倍になるという話も聞きます。
しかし、築年数の経過した空き家や地方にある空き地などは不動産屋も積極的に取り扱ってくれないので「仕方なく放置している」という方もみえると思います。
そんな空き家で頭を悩ましている方にお勧めなのが「空き家コネクト」です。
空き家コネクトは個人・法人問わず「空き家・空き店舗・空き地・山林など」の不動産情報を無料で掲載できるマッチングサービスになります。
「こんなボロボロの空き家は誰もいらない」と諦める前に無料掲載してみましょう!(イエエエイ!を見たと伝えて貰うとトップページにピックアップ物件として紹介して貰えますよ)
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