現在、賃貸にお住まいの方だと「そろそろ家を買おうかな?」という話をしている方もみえると思います。
私も賃貸住まいの時は夫婦で話合いをしましたが、その時に出てくるのは「持ち家のリスク」についてです。
では、持ち家のリスクを踏まえて、なぜ賃貸生活を選ばずに持ち家を選択したのか?
もし同じような悩みを抱えているのであれば、是非最期までお付き合い下さい。
「お金に関する」持ち家のリスクには何がある?
はじめに家を買う上で心配になるのは「お金のこと」だと思います。
まずは持ち家を手に入れることで考えておかなければいけない、お金に関することを確認していきましょう。
住宅ローンのリスク
これから家を買う方を脅かすわけでは無いですが、住宅ローンは「借金」です。
返済が滞れば借金の形に持ち家を失うこともありますし、返済額が多ければ生活も苦しくなります。
そういう意味で「住宅ローンを支払っていけるのか?」というのは、家を買う上で最も心配なことだと思います。
金利上昇リスクとは、文字通り金利が上昇すると利息が増える(=返済額が増える)ということです。
現在の金利は長い間「低金利を維持」していますが、もしかしたら返済期間中に金利が上昇する場面になるかもしれません。
その場合は、住宅ローンの返済額が増える可能性があることを知っておかなければいけません。
金利上昇リスクの対策はあるの?
変動金利は金利上昇のリスクを負うものの「借入時の金利は一番低い」ので、住宅ローンを利用するほとんどの方が変動金利を選んでいます。
では、もし金利上昇の場面になってしまったらどうすれば良いのかというと「借り換え」です。
金利が上昇局面になって「これ以上返済額が増えるのは阻止したい」という場合は、借り換えで「固定金利」に変更します。
借り換え時と同様の金利で借り換えることはできませんが、それ以上のリスクを負うことを防ぐことは出来ます。
固定資産税を毎年支払いことになる!?
持ち家にあって賃貸にない支出として「固定資産税」があります。
固定資産税も軽減措置があったりするので一概に言えませんが、一般的な新築の建売であれば購入当時は5万円程度。
軽減措置の期間が過ぎれば年間10万円程度は納税することになると思います。
固定資産税の内容は次の記事で詳しくお伝えしています。
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リフォームはすべて自己負担になる!
賃貸の場合は大家さんの負担だった「設備やリフォームの費用」は、持ち家になれば当然ですが自分の負担になります。
昔はガス給湯器などの設備機器は「10年で寿命」と言われていましたが、なんだかんだで長く使えると思います。
しかし、それでも必ず寿命はやってきます。
また壁や屋根の外装、お風呂やキッチンなどの水回りのリフォームは「同じような時期にやってくる」のが怖いところ。
固定資産税やリフォームの対策はどうする?
持ち家になることで固定資産税やリフォーム費用などの支払いも出て来ますが、これについては「貯金しておく」しかありません。
ただ、大事なことなのは「家を買う前にライフプランに組み込んでおく」ことです。
金額で言うと毎月3万円くらいは貯金しておきたいですが、新築を買うと「リフォームも10年は先のこと」と考えて気にしない方が多いです。
この点はしっかりとリスクに備える考え方を取りたいですね。
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リストラになったらどうする?
住宅ローンの返済中にリストラにあって返済が出来なくなることも不安です。
リストラになれば賃貸でも生活は厳しくなるのですが、とはいえ賃貸は「家賃の安い部屋に引っ越す」という手があります。
では、持ち家の場合はどうするかというと「返済を滞らせる前に」住宅ローンを利用している金融機関に相談に行きましょう。
逆に絶対にダメなのは「返済を滞らせる」こと。
滞納する前であれば「月々の返済額の変更や借り換え等」も含めて打つ手があったのに、滞納から大体3か月経つと銀行も一括返済を迫ってきます。
また、そこで払えなければ売却となります。
ですから、もし収入が下がって住宅ローンの支払いが厳しくなったら、滞納させる前に一度借入している銀行に相談してみましょう。
持ち家を「震災」で失うリスク
お金以外の持ち家のリスクとして考えられるものに「震災」があります。
地震に津波、土砂崩れなど毎年大きな災害のニュースが流れます。
賃貸であれば引っ越しすれば良いという身軽はありますが、持ち家は震災リスクに対してどうすればよいのでしょうか?
火災保険と地震保険に必ず加入する!
住宅ローンを利用する場合は「火災保険等に加入は必須」となりますが、ここは住宅ローンの利用条件だからではなく持ち家を守るためと考えましょう。
そうでないと「土砂崩れ・豪雨・地震・津波など」の災害で持ち家に被害があった場合に全てを失います。
私は中部地方に住んでいるのですが、南海トラフ大地震などが警戒される地域になるので、他の都道府県よりも地震保険に関しては保険料がかなり高いです。
それでも被災した時に備えてしっかりと入るべきだと考えます。
火災保険や地震保険については次の記事で詳しく解説しています。
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持ち家の「隣人リスク」はをどうすることも出来ない!?
持ち家のリスクとして「隣人に変な人がいても安易に引っ越しできない」ということがあります。
よくテレビでも凄い人がニュースになっていることがありますよね。
では、こういった隣人リスクに合わないために出来ることはあるのでしょうか?
買う前にご近所も必ずチェックする!
まず家を買う前であれば、購入したい物件のご近所の家も必ずチェックすることです。
ニュースになるような人達の家は「特徴的」です。
ストレートに言えば「乱雑」になっていることが多く、あまり周りの目を気にするような人達ではないでしょう。
また、出来るのであれば「今度こちらの地区に引っ越そうかと思っていまして…」のようにご挨拶に伺ってみること。
最悪は売るしかないですが…
あまりにも隣人の方がストレスになる場合は、最悪は家を売るしかないでしょう。
しかし、売却価格が住宅ローンの残債を下回っている場合は売ることが出来ません。
この場合は金融機関や不動産屋に相談して良い手を探すしか無いですが、そういった点も考えると「購入前のリサーチ」が本当に重要なことが分かります。
持ち家のリスクで思いつきやすいのは「お金のこと」です。
しかし、リストラや災害など「起こるかどうか分からない」ことにも備える必要があります。
「だったら賃貸の方がリスクが低いんじゃないの?」と思うかも知れませんので、今度は「賃貸のリスク」についてもみていきましょう。
これからの時代「賃貸のリスク」は不安が多過ぎる!?
厚生労働省の調べでは「現在65歳の女性100人のうち6人は100歳まで生きる」そうです。
また2人に1人は90歳まで生きるとのこと。
つまり、医療が進んで長生きする可能性が高い今は「100歳まで生きてるかも?」という視点で、老後の住まいのことを考える必要があります。
高齢者だと賃貸が借りられない!?
今は70歳以上の高齢者の入居が可能な賃貸は数が少ないのが現状です。
大家さんからすれば収入が安定しないこともありますが「何より孤独死を心配」されます。
孤独死の場合は「事故物件」にはなりませんが、人の噂で「あの部屋で病死したらしいよ」と聞くとあまり気分の良いものではありませんから、正直高齢者への審査は厳しくなります。
そのため高齢者になってから立ち退きで部屋を追い出された場合、簡単に引っ越し先が見つからない可能性があります。
持ち家だと立ち退きリスクも無い!
また70歳で築40年の物件に入居が出来たとしても、もし100歳まで生きれば築70年です。
一般的には築70年になる前に立て替えや取り壊しを考えます。
持ち家であればそういった家の心配をしなくても良いですが、賃貸だと高齢になってからの立ち退きリスクも出てくるかも知れません。
家賃の支払いに終わりは無い!?
人生100年時代と言われる中で、もし100歳で独り身だった家賃を支払い続けることは出来るのでしょうか?
そう考えると住宅ローンを完済すれば、老後の生活に安心感があると言えます。
マイホームを購入するにあたって住宅ローンを最長の35年で組んだとしても、
- 35年×12ヶ月=420回
マイホーム購入は420回住宅ローンを毎月支払えば「終わり」がやってきます。
しかし、賃貸の場合は「賃貸に住んでいる限り」ずっと家賃を支払わなければいけません。
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家は買うべきか?賃貸生活を続けるか悩んでいる時に考えておくこと!
「家を買うべきか?」今まさに悩んでいる方もみえるでしょう。 別に賃貸生活で困ることはないですし、むしろ自由気ままに引っ越しできるメリットもあります。 とはいえ持ち家にも当然メリットはあるわけですが、何 ...
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老後を見据えてたときに「持ち家」が助けになることも!?
また、購入してローンが終われば「老後の生活の助け」にもなります。
というのも「リバースモゲージ」という選択も出来るようになるからです。
リバースモゲージとは「持ち家を担保にした借り入れ」のことです。
自宅を売却すること無くお金を借り入れ、死後に物件を売却して、そのお金でまとめて返済される仕組みです。
人生100年も生きれば、65歳から毎月20万円で生活してたとしても
- 35年×12ヶ月×20万円=8,400万円
も必要です。
持ち家と賃貸!選ぶならどちらのリスクを取るべき?
賃貸か持ち家か論争で一番のテーマとされるのが「お金」の問題ですが、それぞれを比較してデメリットを考えると、
- 賃貸の場合…家賃を払い続けないといけない
- 持ち家の場合…火災保険・地震保険・リフォーム・固定資産税など「住宅ローン以外」のお金が掛かる
になります。
これらを踏まえて「最終的にどっちが得なの?」という点で考えると、住宅ローンを支払った後に長く住めば住むだけ「持ち家」がお得になります。
低金利の今なら「持ち家」は手に入れるべき!?
よく見かける不動産チラシのように「家賃で住宅ローンを払う」というのも低金利の今なら可能です。
また、みなさんご存じだと思いますが「住宅ローンは他のローンよりも金利が優遇」されています。
住宅ローンの金利は銀行や内容によりますが、今は「0.5%以下」ということも多々あり「固定金利でも1%台」という低さです。
また、そもそも家賃には「大家さんの利益」も含まれます。
例えば、目的が賃貸になるアパート等は住宅ローンの利用はできません。
この場合は不動産活用ローンになりますが、金利は3~10%と住宅ローンと比べて高くなります。
おわりに
今回は「持ち家のリスク」についてお伝えしてきました。
私も家を買うときは色々と考えましたが、不動産営業をしていることもあり「持ち家」を選びました。
もちろん状況によっては賃貸の方が良い方もみえると思いますが、一般的には低金利時代の今は持ち家を手に入れるチャンスです。
それに持ち家には「安心」というメリットがあります。
あまりリスクばかりに目を向けて、低金利というタイミングを逃すのも勿体ないですね。
以上「持ち家のリスクは高すぎる?でも賃貸を上回るメリットもあります!」でした。
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しかし、築年数の経過した空き家や地方にある空き地などは不動産屋も積極的に取り扱ってくれないので「仕方なく放置している」という方もみえると思います。
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