一般的なローンではあまり見かけないのですが、住宅ローンでは「事前審査」の制度を用いる銀行が多くなってきています。
物件の購入に住宅ローンを使う場合、先に契約をしていても審査に受からなければ資金がないという事になってしまいます。
そういったことがあると面倒なので事前に金融機関側が仮の審査を行い「おそらく貸せると思います」という事前承諾を出すのが事前審査です。
住宅ローンの審査でどのようなことが行われているかなどは基本的に公開されていませんが、「意外と簡単に通った」という人もいれば「落ちてしまった」という人もおり、誰もが一喜一憂するポイントとなっています。
ここではそんな住宅ローンの審査基準について解説していきます。
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住宅ローンの審査基準で必ず確認される3つのポイント!
住宅ローンの審査基準は基本的に未公開であり具体的にどのような審査が行われるかはわかりません。
審査基準は会社によっても違うので「A社で落ちたけどB社では特に問題なく通った」ということも珍しくありません。
ただ、どの銀行でも間違いなく重要視している3つポイントがあります。
返済できるかどうか?
まずは「きちんと返済できるか?」という点を審査では重要視されます。
勤務先や年収、所有資産に業種、勤務形態、など諸々の状況を確認されますが、最も重要視されるのは「勤続年数」と「年収」です。
これらは申し込みの段階で「勤務年数1年以上」「年収300万円以上」というような条件を提示していることがあります。
この点については各所でいろいろと言われているのですが「長い期間勤務をしていて年収が多い正社員」が一番ベストであるというのはどこでも変わりません。
これからも働き続けられるか?
次に「返済者自身」を見られます。
特に「年齢」と「健康状態」の二つは重要でほとんどの銀行で確認されます。
年齢に関しては「完済予定時の年齢」に関係してきますから、当然にして聞かれます。
また健康状態に関しては「そんなことまで聞かれるの?」と思われる方もみえるかもしれませんが、住宅ローンは返済に10年から20年かかるのが普通なので、借入時の年齢が高いと完済前に退職などで経済状況が大きく変化するリスクが高くなりますし、住宅ローンを契約する条件に「団体信用生命保険の加入」があります。
ほとんどの銀行で団信の加入が条件となっているので、あまりにも健康状態が悪いと審査に落ちると言う訳です。
そう言われると持病などお持ちの方は不安もあると思いますが、団体信用生命保険も「ワイド団信」という加入が緩和されたものもありますので、ワイド団信対応の銀行で住宅ローンの審査を申し込むとよいでしょう。
今までに大きなお金のトラブルはないか?
ローンの際には必ず「信用情報」を確認されます。
これはあまり聞きなじみがない言葉かもしれませんが「個人の金融関係の履歴」の事です。
何を見られる(調べられる)のかというと、
- クレジットカードのショッピング枠
- 携帯電話の月賦払い
- マイカーローン
- 奨学金
などの「返済状況」「完済歴」「申込歴」という部分です。
当然、借り入れや滞納歴などが無い方が好ましいですが、クレジットカードのキャッシング枠は「いつでも借入れ出来る状況」なので、借金のように見られます。
ですから、住宅ローンの審査申し込みの前には不要なクレジットカードは処分して、マイカーローンなども出来れば一括返済しておく方が良いですね。
また税金の未払いも含まれるので注意してください。
大きくは上記の3つのポイントが事前審査でも確認されます。
しかし、とにかく銀行員が気にするのは「返済できるか?」という点です。
ですから住宅ローンの審査で銀行員から初めに質問されるような内容は以下の感じになります。
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住宅ローンの事前審査に必要な書類
銀行によって必要な書類は変わることがありますが、ほとんどの場合で
- 前年の源泉徴収票
- 銀行で記入する書類(仮審査申込書や個人情報同意書など)
- 本人確認書類の写し
- 購入する住宅の情報一式
というところです。
ここでも「源泉徴収票」の提出が必須なところで返済できるかをチェックされていることがわかります。
住宅ローンの審査では、どんなことを聞かれるのか?
住宅ローンの審査では、銀行員からいろいろなことを質問されます。
これも審査の一環で、何よりも銀行員が知りたいのは「きちんと返済できるのか?」ということです。
聞かれる内容としては、
- いくらの物件を購入するのか?
- 自己資金はいくらあるのか?
- 借入金額はいくらか?
- 借入期間は?
- 返済スケジュールは?
- 年収は?
- 勤務先(勤続年数)は?
- 家族構成は?
- 他にローンはあるか?
というような、とにかく「返済可能かどうか?」を質問から察するわけですね。
「家族構成は返済に関係ないでしょう?」と思われるかもしれませんが、これも「夫婦合算でローンを組んでもらった方が銀行として安心」だとか「自己資金が少なければ親御さんに援助をしてもらえないか」など、さずが銀行員も一歩先をきちんと考えています。
とにかく、まずは「返済出来そう」と銀行に思ってもらうことが住宅ローンの借りるためには重要ということです。
あまりお勧めできない質問
私たち不動産営業マンも住宅ローンについて質問されます。
その中でよくお客様から「私は住宅ローンでいくら借り入れ出来ますか?」と尋ねられます。
一体自分はどれくらいローンを組めるのか気になるところではありますが、これはあまり銀行員には言わない方が良い質問です。
というのも銀行員は「いくら貸すのか?」ではなく、「借りたいと言われた金額を貸せるのか?」というのが審査だからです。
ですから「あなたなら3000万円は貸せますよ」というような答えにはなりませんし、どちらかというと「ノープラン」という印象を与えてしまいます。
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住宅ローンの借り入れ可能な金額は?
銀行員に「自分はいくら借り入れ出来ますか?」という質問はお勧めしないとお伝えしましたが、おおよその目安として知りたいところですよね。
それがわからないと購入可能な物件の目星も付けられませんしね。
自分が「どれくらいの住宅ローンを組めるのか?」知りたい時は、不動産営業マンに相談して頂くのも1つの手ですよ。
私たちもお客様の住宅ローンが通らなければ家を購入してもらえません。
つまり「家を買いたいお客様」と「家を買ってもらいたい営業マン」は、ある意味で利害の一致したパートナーです(笑)
ですから、私たちも「住宅ローンの審査基準をクリアーできるかな?」という基準を設けて営業をしています。
もちろんお客様によって内容は千差万別ですから、一概にこれで審査は大丈夫とは言い切れませんが、参考にはなると思いますでお伝えしますね。(あくまで私の判断基準です)
「年収×5~6倍」が住宅ローン借り入れの目安です
早速ですが、住宅ローンの借り入れの目安としてよく言われるのが「年収×5~6倍」です。
これは人によって「当てにならない」という方もいますが、これはあくまで基準です。
おおよそ「これくらいなら審査は大丈夫かな」という点では、そこまで外れていません。
仮に年収が400万円であれば、住宅ローンは2000~2400万円くらいなら審査に通るかなという判断ですね。
そのため物件の価格が3500万円であれば、フルローンだと審査は厳しいと考えられます。
しかし、どうしても3500万円の家じゃないとダメなんだという場合は、
- 親御さんの援助で頭金を用意できないか?
- 夫婦合算でローン(ペアローン)を組めないか?
などを確認します。
つまり「借入金額を下げれないか?」「年収を増やせないか?」という点でなんとか審査基準をクリアーしたいわけですね。
これらが難しく、あまりにも年収と物件価格がかけ離れるようであれば選択物件の見直しも勧めます。
おわりに
いかがでしたか?
住宅ローンの審査については「お金の問題」だけではなく、最終的に「健康面」も審査の対象になってきます。
そういった点からも私は住宅ローンは出来るだけ若い時に契約してしまった方が良いと考えています。
また、これから住宅ローンの審査を考えている方は、
- 出来るだけ他のローンを組まない
- 手持ちのクレジットカードも処分しておくこと
などもポイントになてきます。
あまり住宅ローンの知識に自信が無ければ先に不動産営業マンに相談されるのも手ですよ。
あとは、無事に住宅ローンの審査が通過したら「住宅ローン控除」の申請は忘れずにしてくださいね!
以上「住宅ローンの審査基準は?チェックされる3つのポイント!」でした。
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