賃貸営業マンという仕事柄「賃貸と持ち家はどっちが良いの?」と聞かれることが多いです。
賃貸と持ち家には「それぞれメリットもデメリットもある」ので、結局は質問される方によって答えは変わります。
ですが「じゃあ、自分の生活環境だったらどっちなの?」というのが知りたいところですよね。
賃貸と持ち家はどっちが良いのかを考える際に、損か得かという「お金」の話が多いですが、その他にも「家族・土地・仕事」もあります。
これら4つのポイントを「合わせて考える」と答えが出にくいのですが、それぞれ分けて考えると案外明確な答えが見えるもの。
そこで今回は「お金・家族・土地・仕事」のポイントごとに分けて、賃貸か持ち家どちらが良いのかズバリ答えを出していきましょう。
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賃貸と持ち家を4つのポイントから徹底比較!
まずは賃貸と持ち家の争点となりやすい「お金・家族・土地・仕事」で比較検討していきます。
以下、私の個人的な見解ではありますが、これからの住まい選びに参考にして頂ければ幸いです!
賃貸か持ち家か?最も揉める「お金」について
賃貸か持ち家か論争で一番のテーマとされるのが「お金」の問題です。
それぞれを比較してデメリットを考えると、
- 賃貸の場合…家賃を払い続けないといけない
- 持ち家の場合…火災保険・地震保険・リフォーム・固定資産税など「住宅ローン以外」のお金が掛かる
これらを踏まえて「最終的にどっちが得なの?」という点で考えると、なかなか明確な答えがありませんでした。
でも、じつは「どっちが得か論争」に終止符を打つ答えはあります。それは…

なぜなら、住宅ローンの支払いが終われば月々の支払コストが大きく下がるのですから。
逆に途中で売却したりする予定なら「賃貸」の方がお得というか無駄がありません。
結局、計算する時の「居住年数」次第で賃貸と持ち家どっちが得になるのか答えは変わります。
「でも、いつ死ぬかなんて分からないよね?」という声も聞こえてきそうですが、まさにその通りだと思います。
ですから「損得」で賃貸か持ち家を考えると、明確な答えに辿り着くのは難しくなるのです。
損得以外のことから考えた方が答えは出やすい!?
賃貸か持ち家かの判断基準で「損得」は気になりますが、そのためにも「お金以外」のことから考えた方が良いと思います。
例えば、子供に持ち家を残してあげたい。
仮にそういった計画なのであれば、早い段階で住宅ローンをスタートさせた方が自分としても「賃貸生活で家賃を支払う分」はお得ですよね。
逆に、いずれ実家を継がないといけないのであれば「持ち家だと売れないと困る」ので、賃貸の方が色々と楽でしょう。
「損か?得か?」だと答えが出にくい賃貸持ち家論争も、自身(家族)の生活スタイルを考えると案外サクッと答えが見つかりそうです。
そんな視点も踏まえつつ、他のよくある争点のポイントをご覧ください。
子供の成長で必要な間取りも変わる!「家族」という視点で考えると
賃貸営業でお客様の引っ越しをするタイミングを見ていると「家族」というのは大きな要因となっていることが分かります。
- 結婚して新婚生活を始める(1人→2人)
- 子供が生まれる(2人→3人)
- 子供が成長して部屋が必要になる
上記のようなポイントから考えると「子供が生まれたくらいまでは賃貸でも十分」です。
それに、ちょうど良い2LDKくらいの部屋というのも結構簡単に見つかります。
しかし、子供が成長して3LDKくらいの部屋が欲しいとなると一気に部屋数は絞られてくるんですよね。
とはいえ、子供が大きくなれば部屋も必要になってきますし、収納スペースも足りなくなってくるでしょう。
そうなると、いずれは部屋数のある分譲マンションや戸建てといった「持ち家」が欲しい時期が訪れます。ですから、

ペットも家族!ならば「持ち家」に住むべし
ちなみに「うちの子=ペット」という方もいらっしゃると思います。
最近はペットと住める賃貸物件も増えていますが、それでも賃貸の場合は色々な制限があるんです。
例えば「小型犬は良いけど大型犬はダメ」「猫は1匹まで」といった大きさや数の制限。
じつは私も猫を飼っていますが、猫って多頭飼いする方も結構みえますから賃貸だと飼えないことも出てきます。
なんだかんだでペットを飼うなら「持ち家」の方が気にしないで済みます。
生活拠点となる「土地」について
持ち家のデメリットとして、よく上げられるのことに「土地に縛られる」という点があります。
たしかに私の友人もマイホームを購入した2年後に転勤が決まり、家族会議の結果「単身赴任」という選択をとっていました。
また近所の方との人間関係が悪いという場合も「持ち家」だと気軽に引っ越し出来ないというのは、よく聞く持ち家のデメリットの1つです。
その点、賃貸であれば転勤でも家族で引っ越すことも可能です。

しかし、それでも子供が小学生になったら「子供のために学区を変えたくない」という声もよく聞きます。
実際に賃貸で「学区を変えないで引っ越したい」という条件の方もみえるのですが、地域を絞ると物件自体が見つからない可能性は高くなります。

とはいえ、持ち家の場合は「生活拠点を簡単に変える事が出来ない」というのは間違いないと思いますので、やはり引っ越しのしやすさについては「賃貸」に軍配が上がりますけどね。
リストラなど収入低下!「仕事」で比較するとどっち?
賃貸で家賃を支払っている方が安心という方の意見を聞くと「住宅ローンが怖い」という話があります。
もしリストラされて収入が下がっても「住宅ローンは絶対に払わないと家を売られてしまう」というようなものです。
このように思っている方は結構多いのですが、じつはこれ半分正しいようで半分は間違っています。
というのも、もしリストラなどで収入が減って住宅ローンの支払いが厳しくなっても「返済を滞らせる前に」銀行に行けば、出来る限りで相談に乗ってくれるのです。
ダメなのは「銀行が何か言ってくるまで滞納させる」こと。
滞納する前であれば「月々の返済額の変更や借り換え等」も含めて打つ手があったのに、滞納から大体3か月経つと銀行も一括返済を迫ってきます。
また、そこで払えなければ売却となります。
ですから、もし収入が下がって住宅ローンの支払いが厳しくなったら「滞納させる前に」一度借入している銀行に相談してみましょう。


ここまで賃貸か持ち家かで争点になりやすい「4つのポイント」について解説してきました。
これらは「自分や家族の生活環境」によって重要となるところが変わってきますから、一概にこれが正解というものはないでしょう。(なので賃貸持ち家論争が終わらない)
ですが、私は賃貸営業マンであるがゆえに4つのポイント以外の「賃貸の怖さ」を感じています。
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持ち家を購入する理由は「老後に安心」だから!?
結構このブログでちょいちょい書いていることなんですが、賃貸営業マンとして店頭でお客様と接する私としては「老後の立ち退きリスク」がどうしても不安です。
そして立ち退きで高齢になってから部屋探しをすることの何が嫌かというと「基本的に築年数の古い部屋」しか借りられないという点です。
高齢者だと新築物件が借りられない!?
実際に、今まで分譲マンションに住んでいた婦人が「そのマンションに娘の家族が住むから」と部屋探しにみえたことがありました。
その婦人は綺麗な部屋(出来れば新築)を希望されていましたが、高齢者の一人暮らしということで審査がまったく通りません。
仲の良い大家さんに話を聞いたところ、年金暮らしで収入が少ないという問題もありましたが「何より孤独死を心配」されていました。
孤独死の場合は「事故物件」にはなりませんが、人の噂で「あの部屋で病死したらしいよ」と聞くと、あまり気分の良いものではありません。
そういったこともあり築年数の新しい人気の物件だと、正直高齢者への審査は厳しくなります。
そのため高齢者になってから立ち退きで部屋を追い出された場合、築年数の古い物件(人気が無く空室期間が長い)しか借りられない可能性がグッと高くなるのです。
持ち家だと立ち退きリスクが無い!
そういった高齢者になってからの部屋探しを目の当たりにしているので、私は「老後に苦労したくない」という気持ちが強いのかもしれません。
なにも「ピカピカの新築じゃないと嫌だ」とは言いません。
実際に40歳で家を買っても70歳になれば築30年の家なんですから。
でも今まで住んできた築30年と老後になって借りる賃貸の築30年は、ちょっと気分が違うと思うんですね。
また老後の生活費でも、住宅ローンが完済した状態と家賃を払い続けるのでは「老後までに貯金しないといけない金額」も大きく変わってきます。
賃貸と持ち家のどっちが良いか?
私は損か得かではなく「老後の安心」のために持ち家が良いと思います。
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おわりに
いかがでしたか?
今回は「賃貸と持ち家のどっちが良いか?」についてお伝えしてきました。
賃貸と持ち家だと「どっちが得か?」で考えると、これは答えが出ません。
答えが出ないというか「老後に長く住むなら持ち家の方が得になる」のは間違いありませんが、持ち家に老後何年は住むから持ち家の方が得と言い切れる人はいないと思います。

また、私が心配する賃貸の退去リスクも人によっては別に気にする程のことではないかもしれませんが、私と奥さんにとっては「絶対にいや!」というポイントなんです。
老後に苦労したくないから持ち家派という方は、私以外にもみえると思うんですけどね。
以上「賃貸と持ち家を比較!よく争点になる4つのポイントで考えてみた]」でした。
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